魔法少女作戦

2023/10/03

使用したAI その他

「なんでここに……！？」
「嘘だ、嘘だ、嘘だ！！！」
ヒノイ兵士たちは、ただひたすらに戦意を喪失していった。

フェンテス-セントレイクの同盟関係開始直後から、双方の技術を理解する取り組みが精力的に行われた。
当初、「魔法」という未知の現象をどう扱うか攻めあぐねていたフェンテス科学陣だが、
セントレイク魔術師の献身的な協力と……ヒノイの異能者捕虜という「絶好の被験者」のお陰で、
遂に「脳の活性化状態と量子場の共鳴現象の制御」という魔法の正体に辿り着いた。
更に、クラウド上の超高度AIと散布ナノマシンが連携することで、アンドロイドが魔術師の真似事を出来るようにまでなった。
だが、戦況は対ヒノイ用魔導アンドロイドの量産化を待てる状況になかった。
先行量産機で遅滞戦闘……つまり「嫌がらせ」で時間を稼ぐ他ない。
どんなことをしてでも。

その日、ヒノイ部隊はいつにもまして戦意旺盛だった。
「おともだち部隊」が一部撃退されたものの、前線はフェンテスが押され気味だった。
ヒノイの瞬間移動による即時包囲戦術の警戒している様子だった。
これならもしかして勝てるかもしれない、そんな空気すらあった。

その時、突然ピンク色の衣装を着た少女が空中から現れた。
それを見たヒノイ兵士は、絞り出すような声でつぶやいた。
「魔法少女・マジカルサクラ……！」
そう、フェンテスの先行量産型魔導アンドロイドは、ヒノイの国民的人気アニメ「魔法少女・マジカルサクラ」の格好をしていた。
遅滞戦闘を行うなら、精神的に徹底的に嫌がらせする。
同じ嫌がらせなら、自ら若いヒノイ兵士が撃つことをどうしてもためらってしまう姿になってしまえばいい。
幸い、ヒノイの捕虜から映像コンテンツのサンプルは豊富に入手出来てる。デザイン選定は容易だった。
更に、マジカルサクラの衣装は戦闘服とも取れるデザインだ。だから陸戦規約にも違反していない。
ある意味、非常に悪辣な戦術だった。

こうして、ヒノイ部隊は今まで自分たちの心の支えの一つだったキャラクターに徹底的に法撃で叩かれ、ズタズタにされた。
実は人員損害は相当少なかったのだが、その精神的ダメージは大きく、ヒノイ部隊は撤退していった。
その後、魔導アンドロイドが前線に現れると、ヒノイ部隊はひたすらに戦闘を避けるようになった。

こうして、ヒノイ-フェンテス戦線に奇妙な膠着状態が生まれた。
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i2i inpaint, 1280x1920へのアップスケール、手修正、色調補正あり

呪文

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