電撃ゲリラライブという名の戦略攻撃

2023/10/02

使用したAI その他

その日、ヒノイ市民のあらゆる端末は、突然あるライブ配信を流し始めた。
内容は形式としてはごく普通の、その時流行していた曲の「歌ってみた」ライブ映像だ。
ただ、歌っているのはフェンテスのアンドロイド少女とセントレイクの獣人少女だ。交戦相手であり只事ではない。
しかし、美しい姿と心を引き込まれる歌声、高い歌唱技量に引き寄せられてか、事態に気付いた当局が配信を強制ダウンするまでの10分間、およそ7割の市民が見入っていた。

これはフェンテス・セントレイク共同の戦略サイバー・魔法攻撃だった。
ヒノイの捕虜から回収した端末を分析したところ、フェンテスの（およそ100年前だが）通信規格に互換性があることが判明。
また、ヒノイの戦闘参加者はまだ若く、アイドルや配信者の歌を非常に好むことが分かった。
さらに、ヒノイの捕虜を心理的・魔術的に診断した医師達は、異能（＝魔法）によると思われる精神操作の痕跡を発見した。
どうやら治世に異能を応用しているらしく、ある種の暗示に非常に弱くされている……と推測すると辻褄が合う。
通信規格の互換性と100年の技術格差から脆弱性を使ったハッキングをかけやすく、更に精神的にまで暗示への脆弱性を抱えている。
これは攻撃に使える。フェンテスはそう判断した。

かくして、前代未聞のミュージックライブによる精神攻撃が実施された。
歌声にミキシング段階でサブリミナル音声による洗脳、更に映像に透かしでセントレイクの映像的幻覚魔術による感染魔術まで使い、ライブ配信に次のメッセージを埋め込んだ。
『あなた達は、だまされている
　本当の敵は、別にいる
　大人達を信じるな』

「聞いてくれてありがとう！また会いましょう！」
セントレイクの少女の映像は、そんなセリフで終わっていた。

呪文

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イラストの呪文（プロンプト）

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