雨宿りのやさしさ
目の前には、ずぶ濡れの猫が一匹。震えながらうずくまっている。
「寒いね……」
彩花はそっと傘を傾け、猫を雨から守った。猫はじっと彼女を見上げ、小さく鳴いた。
「……うちでは飼えないんだ」
申し訳なさそうに呟きながら、制服のポケットからビスケットの欠片を取り出し、そっと差し出す。
猫はためらいながらも、それを食べ始めた。
やがて雨が弱まり、公園の奥から誰かの呼ぶ声がした。
振り向くと、小さな女の子が傘を持ち、必死に猫の名前を呼んでいる。
「もしかして……君の飼い主?」
猫は彩花を一度見つめると、小さな体で駆け出していった。
「……よかった」
雨上がりの空に、薄く虹がかかっていた。
呪文
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2件のコメント
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企画参加ありがとうございますm(__)m
これはかわいそやさしいかわいいですね( ;∀;)イイハナシダナ-
私の来月のイイハナシダナー企画がかわいそかわいいと同時開催できなかったのが悔やまれます😭(運営さんにずらされました)
「かわいそかわいい」に寄せたつもりでしたが、「イイハナシダナー」の方にも合いそうですね……!
コメントを頂いて、私も「そっちでもよかったかも?」とちょっと思ってしまいました😂
運営さんに時期をずらされてしまったのは残念ですが、どちらの企画も楽しみにしています!
次回もぜひ参加させていただきます🙌
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