クゥ(18禁)
https://www.chichi-pui.com/posts/940a0815-76ff-442a-ae92-5e762eed10bf/スィ(その1 18禁)
https://www.chichi-pui.com/posts/3761d1dc-c90a-45b7-91a0-49c4cbfe2b27/スィ(その2 18禁)
https://www.chichi-pui.com/posts/3032d340-4afc-4997-a778-83b371d1e4ae/おまけ(18禁)
https://www.chichi-pui.com/posts/563faa00-1a1a-417c-9b53-60cd93629479/それぞれのやり方(18禁)
https://www.chichi-pui.com/posts/bac66707-bee2-4e37-98b0-ce71d8feb1b3/夜這い
https://www.chichi-pui.com/posts/69c20eb6-42c4-455c-a60d-74f517f4a528/ 画像枚数の関係で分割……分割orz
眼鏡をかけさせるとほぼ別人にしか見えんな。現実でもそんな人
もいるが。これはこれでありか(でも今回だけの予感)
そういえば、出会いをまともに書いてなかったなぁと思い書く。
初期の時とちょい違うがクゥとのエッチもしっかりと書く()
この世界は人間以外にもエルフが居るのは知られているが、滅多
な事では人間の前に出てこないので幻に近い存在だった。
遥か昔にエルフを捕らえて売ろうとして狩りをしたので、交流が
断絶しかかったという事情もあるらしい。
そんな中、とある神社に人間社会を学ぶために協力をしてほしい
と申し出があったのが、全ての始まり。
「き、今日からお世話になります……クゥと申します」
「お世話になります、スィと申します」
我が家でもある神社は昔からエルフの里と交流があったらしく、
人間の文化を学ぶため協力を願いたいと申し出があった。
どうしようかと本気で迷ったが、人間とエルフの懸け橋になれば
とその申し出を受けることにした。
「こちらこそ、よろしく頼みます。困った事があれば出来る限りは
叶えるから言ってくれ」
「は、はい」
「ありがとうございます」
とはいえ、最初の頃は二人とも警戒……は当然だな。そう大きく
はない神社で俺一人で今は切り盛りしていた。
そこにエルフの女の子が二人が、人間の社会では頼る人も居ない
中で来たのである。
それこそ、下手な刺激をしないように互いに気を遣う日々だった。
そんな中でまず仲良くなったのはスィとだった。
「入って良いかい?」
「どうぞ」
「はい、お茶をどうぞ」
「ありがとうございます」
眼鏡をかけて古い本を読んでいる。一言断りを入れてから中身を
見せてもらう。
「これは……古代エルフ文字かな」
「知っているのですか?」
「祖父や父から念のためと教えられた。ほぼ読めないけどね」
今にして思えば、エルフとの交流があったからだろうなと分かる
のだが、当時はなんでこんなのをと思ったものだ。
古代エルフ文字は、創生の記録などもあるらしく、簡単に読まれ
ないようにと暗号形式になっている……らしい。
らしいというのは、この創生の記録がどこまで本当なのか怪しい
のである。おまけに解読にやたら苦労するのでこれに手を出す人間
の学者は皆無に等しい。
「私は古代エルフ文字の文献を集める事も目的の一つです」
「そうなのか?」
「ええ、中身の信ぴょう性はともかく、文献を集め翻訳してどんな
ことが書かれているのかを知りたいと思ってるんです」
「そうなんだな」
とはいえ、翻訳には苦労しているようだ。古代というだけあって
現在使っているエルフの文字とも随分違うのだから当然だ。
「これは……読めるな」
「えっ?」
傲慢な神による支配が続いた世界。その支配を望まなかった者達
は、力を合わせ漆黒に輝く刃を生み出しそれを振るう事で神をバラ
バラにし、その後世界を新生させ、いくつかの世界が生まれた。
「と、書いてあるな」
「ほ、ほ、ほ、本当に? ほ、本当に読めるんですか!?」
「ちょっと、お、落ち着こう。読めたのはこれくらいだけどな」
か、顔がとても近い、今にも唇が触れそうなので顔を背ける。
「あっ……す、すいません!!」
「いや、良いんだけど。今も言ったが読めたのはこれくらいだ」
「それだけでも凄い事なんですけどね」
エルフでも読むのに苦労する代物だ。人間では殆ど居ないので、
確かに凄い事なんだろうなぁとは思う。
「もし良ければ……なんだが」
伝手を使えばコピーになるかもしれないが、その手の文献を集め
ることは出来ると伝える。確かうちの書庫にも何冊かはあったはず
なので引っ張り出しても良いとも付け加える。
「い、良いんですか?」
「最初の時に言ったはずだよ。困った事があったら言ってくれと」
「で、でも……そ、その……お礼として出来る事が……ないので」
そう言って俯く。なので、頭撫でながら言う。
「言いたい事は分からないでもないけど、その……なんだ。種族は
違っても今はこうして一緒の屋根の下で生活してる家族なんだ」
「か、家族ですか」
「だから、変に礼とか考えなくて良い。普段は手伝ってもらっても
いるしね」
「あ、ありがとうございます」
この日からスィとは打ち解けて良く話すようにはなった。まぁ、
彼女の学校に通ってもいるので、話すのは朝食時や夕方に帰宅して
からだったが。時には……
「き、きゃぁぁっ!!」
「ご、ごめんっ!!」
とても良いものを……そうじゃなく。まぁ、この後はひたすら
平謝りしたりと、最初の時よりは随分と仲良くなった。
後で思い出して抜いたりしたのは秘密だぞ。
一方で学校には行ってないクゥとは二人きりの時間が多かったが、
警戒されている感じがあって、なかなか仲良くなれなかった。
スィと仲良くなったのを見たからか、姉に変な虫がついたと余計
に警戒をされたのかなと思う部分もあった。
だが、普通に仕事は手伝ってくれていたし、事務的な会話に限定
すれば会話も出来ていた。
「では、行ってきますね」
「あぁ、大丈夫とは思うが……気をつけるんだぞ」
「近所ですから大丈夫ですよ」
この街で巫女服を着ていると言えば、一応うちの関係者と分かる
ので、滅多な事ではトラブルになる事はない。そう思って手伝って
もらっていたのだが、予想外の事が起きた。
「遅いな……。んっ? 電話か。はい、もしも……警察!?」
時には馬鹿も居るという事である。近所に出向いてもらうだけと
油断してたのは確かだ。俗にいうロ〇コンが一人で道を歩いていた
クゥを襲おうとしたらしい。ただ、問題は。
「……」
「ごめんなさい。迷惑をかけて」
警察署に着いて即座にクゥの無事な姿を見て安堵する一方、様子
を見せてもらった犯人は錯乱状態だった。近くにあった防犯カメラ
を確認した限りは、クゥが何かをしたというわけでないらしい。
ないはずなのだが、俺は何かをしたと察してはいた。犯人の様子は
恐怖から来る錯乱状態のそれだったからだ。
「クゥ」
「は、はい」
「君を責めるつもりはない。今回の件はこちらの落ち度だ。ただ、
何をしたのか俺は知る必要がある」
「そ、それは……」
「黙ってて欲しいと言うなら誰にも言わない。それがスィでもだ」
「ほ、ほんとう……本当に……黙っててもらえますか?」
「約束する。指切りでもしようか?」
「こ、子供じゃないんですから……で、でも、お願いします」
指切りげんまんをして約束した後、クゥは何をしたのかを教えて
くれた。
「襲われかけた時、咄嗟にエルフの技を使ったんです」
「エルフの技か……祖父や父から聞いたことだけはあるな」
と言っても二人ともそこまで詳しくはなかったので、エルフには
そういう特殊な技を使えるとだけだが。
「私が使ったのは、化け物に見えるという技を少し強めで……」
「なるほどな。それで犯人はああなったと」
「はい……普段なら弱めでああはならないんですけど」
「咄嗟に身を守るためだった。気にしなくて良い」
「で、でもっ、その……貴方に迷惑をっ!!」
「はぁ……まったく」
「あっ……」
クゥの頭を撫でながら俺はスィにも言った言葉をもう一度言う。
「種族は違っても今はこうして一緒の屋根の下で生活してる家族だ。
だから遠慮なんてするな。迷惑だなんて思ってない」
「あ、ありがとうございます」
そう言って泣きながらも笑ってくれた。それから……。