花粉耐性実験
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スギ花粉を撲滅するのではなくスギ花粉の効かない人間を作ろうという少々危険な発想でイラストとショートストーリー書いてみました!ショートストーリーの後半は若干趣味が入ってますが💦
以下ショートストーリーです。
スギ花粉症に悩む16歳の少女、流風(るか)は、毎年春になると鼻水とくしゃみに悩まされる日々にうんざりしていた。薬もマスクも効果が薄く、彼女は藁にもすがる思いで、ある研究所の募集広告に応募した。「スギ花粉大量摂取による耐性獲得実験」——その大胆な方針に惹かれ、数十人の被験者が集まった中、流風は自ら志願し選ばれた一人となった。期待と不安が入り混じる中、彼女は研究所へと足を踏み入れた。
研究所内部は、無機質な白で統一された近未来的な空間だった。壁も床も天井も眩しいほど白く、柔らかな蛍光灯が輝き、消毒液の匂いが漂う。流風たちは更衣室に案内され、白い下着(ブラジャーとパンツ)のみに着替えるよう指示された。渡された下着を手に持った瞬間、流風は躊躇した。「これだけ…?」普段の服を脱ぐ手が止まり、隣の被験者たちが黙々と着替える中、彼女は立ち尽くしてしまう。そこへ、白衣を着た女性研究員が近づいてきた。「大丈夫よ。恥ずかしい気持ちは分かるけど、これが実験の第一歩だから。」優しい声に、流風は少し緊張が解け、「はい…分かりました」と小さく答えてゆっくり服を脱ぎ、白い下着に着替え終えた。
実験室に移動すると、流線型の金属製椅子が整然と並び、手錠と足枷が備え付けられていた。流風は冷たい椅子の感触に身震いしながら座り、研究員に手際よく手足を固定された。カチャリと金属音が静寂を切り裂く。「実験の目的は、花粉を大量に摂取することで免疫系を再調整し、耐性を獲得することです。症状が悪化しても、それがプロセスです。」別の研究員がタブレットを手に淡々と説明し、流風は小さく頷いた。
実験が開始された。天井のスリットから、スギ花粉が細かい霧のように噴射され始めた。最初は軽いムズムズ感だったが、やがて部屋の空気が黄色く濁り、流風の鼻が反応し始める。「ハックション!」くしゃみが連続で襲い、鼻水が喉に流れ込む。手錠で固定された手では拭えず、彼女はただ耐えるしかなかった。隣からは咳や嗚咽が響き、実験室は混乱の渦に包まれた。
流風の症状はさらに激しくなった。鼻水が止まらず、呼吸が苦しくなる。だが、彼女は心の中で自分を励ました。「これで春が楽になるなら…我慢する!」花粉の濃度が増す中、意識が薄れそうになる瞬間もあった。スピーカーからは「耐性獲得まであと少しです」と無機質な声が流れ、彼女はその言葉にすがった。
どれほどの時間が経ったのか。ふと気づくと、くしゃみが止まり、鼻水が引いていた。部屋にはまだ花粉が漂っているのに、流風の体は反応しなくなっていた。「耐性が…できた?」驚きと安堵が彼女を包み込む。周りを見ると、他の被験者の中にはまだ苦しむ者もいれば、彼女と同じく落ち着きを取り戻した者もいた。
実験終了後、流風は手錠と足枷を外され、別室に連れて行かれた。そこは白いタイル張りの診察室で、中央に透明な診察台が浮かんでいるような近未来的なデザインだった。白衣を着た男性研究員が、タブレットを手に告げた。「君は成功例の可能性が高い。体の隅々まで診察して、耐性の定着を確認する必要がある。全裸になってください。」
流風は一瞬、息を止めた。全裸? 羞恥と抵抗が頭をよぎり、「あの…下着のままでダメですか?」と小さな声で尋ねた。男性研究員は冷静に答えた。「診察をしないと結果が確定しない。確定しない限り、ここから帰すわけにはいかない。」その言葉に、流風の心は揺れた。春を自由に過ごすためなら…と自分を納得させようとしたが、羞恥心が勝る。「嫌です…脱ぎたくないです!」彼女は声を震わせ、両手で下着を押さえて拒んだ。
男性研究員は眉を軽く上げ、タブレットを脇に置いた。「実験のルールだ。協力しないなら結果を認められない。」淡々とした口調のまま、彼は流風に近づき、彼女の腕を掴んだ。「やめてください!」流風が抵抗するが、力では敵わず、男性研究員の手がブラジャーのホックに伸びる。カチリと音がして布が剥がされ、冷たい空気が肌を刺した。彼女は目を閉じ、唇を噛んで羞恥に耐えた。次に研究員の手がパンツに伸び、強引に下ろされると、流風の全身が露わになった。冷たい診察室の空気が彼女を包み、彼女は小さく震えながら「ひどい…」と呟いた。
診察台に横たわると、浮遊するスキャナーが彼女の体を頭の先から足の爪先までスキャンし始めた。血圧や皮膚の反応が計測され、男性研究員はタブレットにデータを入力しながら、「免疫系の適応が全身に及んでいる」「花粉に対する過敏性が消失している」と呟いた。流風は目を閉じたまま、早く終わることを祈った。
診察が終わり、男性研究員は無表情でタブレットを手に告げた。「君は完全な耐性を獲得した。これで実験は終了だ。」流風は新しい服を着て研究所を出た。外では春の風が吹いていたが、初めてそれが彼女を苦しめることはなかった。背後で、他の被験者の運命がどうなるかはわからないまま、流風は複雑な気持ちを抱えつつ、明るい未来へと歩き出した。
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呪文
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イラストの呪文(プロンプト)
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