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アキラの追憶・5

使用したAI その他
「I heard a loud noise. What’s up?Are you okay?」
彼女はその言葉を再び繰り返す。
聞き慣れない言語。
私は首を傾げながら上目使いで彼女を見上げた。

「おっと…ゴメンゴメン。日本語…なら大丈夫かな…?」
そう言って彼女は私に微笑む。
私は戸惑いながらもコクリと頷く。

「…で、どうしたんだい?頭を壁にゴンゴンしてたけど?そんなコトしてたら怪我しちゃうよ?」
私の頭を優しく撫でながら聞いてくる。

頭をこんなに優しく撫でられたのは初めてで、その心地よさに私には思考は全て停止してしまった。目を閉じてただ彼女の手の動きに集中し、身を委ねてしまう。気付けば彼女の胸元に顔を埋め、しがみついていた。

「アハハ…♪ナデナデされるの好きなのかい?」
彼女は笑いながらも頭を撫でるのを止めたりはしなかった。それどころか私を優しく抱き寄せて頭を撫で続けた。

「…音が…」
彼女の胸元に顔を埋めながら私は続けた。
「嫌な音が…身体のナカから…聴こえるの…」
「……音?」
私は頷く。
「どくんどくんどくんどくんって…頭に響くの…」
「…そっか。辛かったね…。今は…平気かな?」
「…まだ…ちょっと聴こえる…」
「じゃあ…しばらくこうしてよっか♪?」
ナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデ
「…あふぅん♪」
心地よすぎて蕩けてしまいそうになる。
「キミは可愛いねぇ♪気に入ったよ♪」
私は彼女に抱かれ撫でられながら…ふにゃふにゃになっていった。


「…さて、そろそろ落ち着いたかい?」
しばらくして、彼女は額をくっつけてきた。
「…うん」
「じゃあ…笑顔をみせてごらん?」
そう言って彼女は微笑む。

―――私は。
―――この小さく狭い世界で。
―――初めて微笑んだ。

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