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廃都の少年 (regenerate)

使用したAI Dalle
アジアの某国─
と、しておこう。

ここに“廃都“と呼ばれる都市が有る。
近年、経済成長が目まぐるしいこの国の暗部である。

民主革命によって樹立された新政府による革新政策のモデルシティとして世界中から企業が誘致され、多くの工場が建てられた。
その結果、街の発展と引き換えに水を汚され、土を汚され、大気を汚された。

─そして人の住めない土地になった。

労働者の流入による急激な人口増加に対応するため、出鱈目な違法建築が繰り返されたこの街はその建造物の廃墟化が進み、毎日のように何処かで何かの崩落する音が聴こえる。

しかしそのような土地であっても住み続ける人々がいた。
ここにしか住む場所が無いと言うべきか。
“少年“もその一人だ。

「誰だお前。オレとヤりたいのか?お前日本人だな。日本人は変態ばっかだけどちゃんと金は払うから良いぜ。違う?話を聞かせろ?は??」

普段は廃墟から鉄屑等を集めて、それを売って生計を立てている事、父母が何処の誰かも分からない事、物心が付いた頃には野良犬と一緒に残飯を漁っていた事、日本から物見遊山に来た活動家や政治家に体を買われた事等、色々聞かせてもらった。
耳を塞ぎたくなるような話だが、世界中の様々な国々で、似たような話は山程聞いてきた。

「え?話しただけで金くれんの?マジかよ。…なあ、やっぱりヤってけよ。お前なら少し安くしとくよ。」

丁重に断ってこの街を後にした。
名前だけでも聞いておけば良かったか…。
名前なんて無い、と言われたかもしれないが。

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