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以下はエルフェアル侵攻に加わったレスランド西部軍管区の騎士団に所属する騎士が所持していた手記からの抜粋と何度か行った聞き取りをまとめて文字に起こした物である。なお本人は発見時は錯乱状態にあり、回復した後も聞き取りをしようとすると取り乱す事が多く作業には困難を伴った事を付記しておく(レスランド中央軍管区司令部)


4月5日

エルフェアル南部の岸辺に上陸した。先遣隊が既に付近一帯を制圧していて特に目立った反攻もないとの事だったが現地の状況はあまり良くない。疲れた顔の現地の指揮官が言うには「先の森の奥で行方不明になる兵士が続出している。戻ってきた者も居るが皆酷い怪我をしていて一様に錯乱状態にある」との事だった。我々に与えられた命令は「森の奥で何が起きているのかを偵察せよ」だ。確かに我々の小隊は誰もが腕が立つし奇襲や撹乱を得意とはしていたが、このような出来事に対応しきれるだろうか。森の奥へと急ぐ。


4月6日 正午

友軍の遺体を発見したが酷い有様だった事を記しておく。最初に見つけた彼は顔の皮を全て剥がれていた上に頬肉は綺麗に抉られていた。死んだ後にこの地の野生動物に襲われたのだろうか?その時はそう思ったが、この後複数同じような遺体を部下が発見したので部隊の中に異様な空気が立ち込めた。エルフェアルの土地には詳しくないがこの地には一体何が居るのだろう。更に森の奥へと向かえば手がかりがつかめるかもしれない。


4月8日 夕刻

状況は最悪だ。更に奥地に向かい散開してたところ我々の小隊から行方不明者が出た。何も音はしなかったし何の悲鳴も聞こえなかった。音もなくどこかへ消え失せたかのように消えたのだ。あり得ない! エルフ共の弓は厄介だとは聞くが我々の小隊とてそこまで軟弱でもない。部下たちに指示を出して周囲を捜索させることにする。このまま見殺しにして帰れるはずもないだろう。


4月9日 明朝

(なぐり書き)何もかもが悪化している。部下は一名を除いてついに誰も戻ってこなかったし、その彼も剣も捨て青い顔をして「逃逃逃逃」と言うばかりだった。思わず「何があった?!」怒鳴ったが返事が全く要領を得ない上に目を離した隙に来た方向へ向けて逃げてしまった。今やこの森には私1人だ。私も逃げたくなったが、せめて彼が見た物の正体を確かめてから帰還しなければならないだろう。彼の来た方向からするとその何かは意外と近いようだ。周囲から森が迫ってくるようで息が詰まりそうになるが確かねばなるまい。


(以下は何度かの聞き取りを文字に起こしたものである。)


あのエルフ。グチャ、ボキというあの音。あの真っ赤な目。口元から滴る血。強烈な鉄の匂い。食べてた。奴は食べていたんだ。部下を。食べてやがった。あのエルフ。おぞましい化け物が。途中でこっちに気がついていやがった。そこからどう逃げたかなんて覚えてない。ふざけるな。冗談じゃない。

呪文

  • Steps 28
  • Scale 7
  • Seed
  • Sampler DPM++ 2M Karras
  • Strength
  • Noise
  • Steps 28
  • Scale 7
  • Sampler DPM++ 2M Karras

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