【1~3枚目】
『翔太、あけましておめでとう。でね、急で申し訳ないんだけど、もし予定が空いてたら明日、午後から初詣に行かない?』
元日の午前中に香織からLINEが来た。
正月はゆっくりしたかったので、敢えて予定を入れず一人で寝正月のつもりだったが、香織からとなったら話は別だ。早速OKの返事をし、ウズウズする一日を過ごし、次の日の約束の時刻に待ち合わせの神社に来た。
「翔太~、こっちこっち💕」
「あ、香織、あけましておめでとう!」
「あ、えーと、あけましておめでとうございます🙇本年もよろしくお願いします。エヘ💕」
着物姿の香織もめちゃ可愛いぜ。
先日の初デートでのキスの件は香織からは何も言ってこない。当然俺も恥ずかしくて聞いたりできないので謎のままだ。
あれ以来、俺たちの関係は特に進展はしていないが、以前にも増して良く会話するようになった。会社でもLINEでもだ。
なので、もう話す際の緊張は無くなったが、二人だけで会うのはあの日以来になるので、やはりこういう場面では猛烈に緊張する。
「香織は何をお願い事したの?」
「教えない。人に言うと願いが叶わなくなっちゃうんだよ」
そっか。俺だって『香織ともっと仲良くなれますように』なんて恥ずかしくて言えないので、一方的に聞くのは良くないか。
初詣の後は出店で遊んだり飲み食いしたりして楽しんだ。
途中香織のお母さんから、親戚が訪ねて来たから早めに帰ってくるようにと連絡があったため、今日はこのへんでお開きだ。
「翔太、ホントにごめんね。私から呼び出しておいて…」
香織は今にも泣きだしそうな顔で謝ってくる。そんなに責任感じなくていいのに。
「全然大丈夫だよ。香織と一緒の時間が減るのはとても残念だけどね」
「うわあぁぁん!翔太ぁ~っ!ごめんね、ごめんね😭」
え?ほんとに泣いちゃった。なんで?勇気を振り絞って気持ちを少しだけ口にしてみたんだけど、まさか嬉しかったのかな。
その後、また近いうちに必ず二人で丸一日掛けてデートする約束をして別れた。
【4枚目以降】
~次の朝~
相変わらず香織は俺の夢の中で好きなことをさせてくれるが、昨日の夢は違った。さすが初夢だ。
「あなた、行ってらっしゃい。お仕事頑張ってね。でもできるだけ早く帰ってきてね💕」
昨日と同じ着物姿だが、着物が留袖になっている。つまり俺たちは結婚しているんだ!
エッチなことはしなかったが、いろんな角度から香織を見ることができて幸せだった。
できればその着物をクルクルしたかったんだけどなー。
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【翔太と香織の初デートはコチラ】
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