竜咆と崩落
これは......この感じは......まずい!
にわかに到来した危機感。生存本能の鳴らすサイレンが、頭の中心で大きく響く。
考えがまとまるより先に、彼女は走り出していた。
それとほぼ同時に始まる崩落。
轟音と衝撃が、背後から容赦なく押し寄せてくる。
「うわぁぁぁぁぁあああああ!!」
ちらと振り返った際に見えた緑色の炎流......あれは、深淵竜ネレスティアの息吹......?
なんで......どうして......あのドラゴンはこの森の守り神のはずじゃ......
いや、今はそんなことを考えている場合じゃない!
一刻も早く、この場から逃げなくちゃ!
「うわーーーん!私まだ死にたくないよぉー!!」
流れる涙に視界を曇らせながら、ノルは森の奥地へと駆けていく。
極限状態の中、その遥か上方で、大いなる竜の咆哮が轟いていた
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神田樹さんの作品「暗き森の深淵竜・ネレスティア」が素敵だったので、妄想を膨らませて抗争時にその足元で起きていた物語を作成してみました。
普段はおとなしいはずの深淵竜、いったい何ランドが怒らせたというんだ......
神田樹さん: https://www.chichi-pui.com/users/kitsunekan/
暗き森の深淵竜・ネレスティア: https://www.chichi-pui.com/posts/ec57578d-c3af-42f0-b40d-b67d906a9b5d/
※画像の生成にはalloy-mixモデルを使用しています
呪文
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