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Time Passed Me By

使用したAI その他
draw a story.
「想い出にかわる君」
〜Time Passed Me By〜

「あれ、彼女は…」
遠くから歩いてくる女性に見覚えがあった僕は、つい、彼女の顔を見つめてしまい、隣の男性に気付きすぐに視線を外した。

「卒業して5年、、、か」
そんな事を考える僕の前から歩いてくる女性の笑顔は幸せそうに隣の彼氏に向けられている。

あの頃、誰よりも大好きだった彼女。

別々の大学に進み、
そして、いつしか会う時間が少なっていた。
「ごめん、サークルの仲間と…」
「ごめん、レポートの提出が…」
「ごめん、バイトのシフトが…」

いつものように、会えない言い訳を言う僕の言葉を遮った彼女の言葉。

「べつに、謝って欲しいわけじゃない」

たぶん、あの日は別れる覚悟をしてきたのだろう。それからずっと、最後に見た辛そうな顔が忘れられずにいた。

その彼女が幸せそうに笑いながら歩いてくる。
その笑顔の先にいる男の身長が僕より少し高い事に少し思うことはあるが、それはまぁいい。

もう一度、彼女の方を向き「ありがとう」と声を出さずにつぶやいてみた。
何に対して「ありがとう」かは自分でも解らないけど、素直な気持ちだった。

もうすぐすれ違う彼女は彼の方を見ている。
僕に気付いているはずもない。

そして、近づき、あと4歩、3歩、2歩、、、
その瞬間、すれ違う彼女は目線だけ僕の方を向け「よくできました」と、小さな声で囁き、何事もなかったように通り過ぎていった。

呪文

入力なし

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