たっ…たんと食べてくれると嬉しいな… 儚い彼女と食べる僕#2
前菜をいただくと、彼女が
「どうだった?美味しかった?」
僕はうんと頷く。
「よかった…」
彼女はほっと胸をなでおろす
「美味しくないと思われたらどうしようとか不安になっちゃった」
食べる僕にとっては美味しかったというのが自分の心だからわかるけど、
彼女にとっては食べられる側ゆえに相手の気持ちがわからないんだと思うと確かになって同感する。
「その気持ちわかる、見えないものってのは不安になるよね」
僕は彼女の頭を撫でる、
頬は紅く染まり、甘い香りがふわっと僕の鼻腔に触れてゆく。
「こんなことされたのは君がはじめてだよ…」
彼女は何をいおうとしているのか、僕にはわかっている。
だけど、口にはしない、口にすると僕は食べれなくなるから。
彼女は布を脱ぎ捨て真っ白で純粋な体を露にする。
「うん、だから君の全てを食べたい」
彼女は頷いた、精一杯の笑顔で、
「それじゃあ、肉をよそってくるね」
しばらくして僕の元に、いっぱいの肉料理がさしだされていった。
「たっ…たんと食べてくれると嬉しいな」
「いただきます」
僕は手を合わせて、彼女のよそった肉料理を口にするのだった。
前回/ 前菜
https://www.chichi-pui.com/posts/49148f20-8146-4949-9ba8-ecca0f7acaf8/
次回R18Gにて彼女と主人公のその後の話を描きます。
ほかの少女たちも同じように皿に盛り付けたので、18においてはその作品を投稿します。
呪文
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