ブラッディ・セレナーデ/スマホ壁紙アーカイブ
【ブラッディ・セレナーデ】
紅い月が空に浮かぶ夜、彼女はステージに立つ。
影のように黒く揺れるドレス、風に舞う長い髪。
マイクを握るその指先には、かすかに冷たい夜の魔力が宿っていた。
彼女の歌声が響いた瞬間、静寂に包まれていた観客は息を呑む。
その旋律は甘美で、どこか哀しく、そして何より抗えない力があった。
歌が進むにつれ、影のような黒い波動が彼女の背後から広がり、まるで闇そのものが彼女に寄り添うかのように踊り出す。
彼女の名はルナ・ノクターン。
かつてはただの歌姫だった。
しかし、ある夜、紅い月の呪いを受け、永遠に夜のステージを彷徨う存在となったのだ。
彼女の歌を最後まで聴いた者は、その美しさに魅せられ、二度とこの世に戻ることはないという……。
今宵もまた、紅い月の下、ルナは歌う。
誰かの魂を震わせるために――。
呪文
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