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フードの中からフード(貧しいボクにハンバーガーをくれるおねえさん)

使用したAI その他
ミラさんのダジャレお題の作品から
影響を受けて作りました。
https://www.chichi-pui.com/posts/05cfae5d-1cd7-4cec-bda1-ffc28ec6f4b4/

本編

ぐぅぅ~お腹空いたなあ~
けど、お金もない、孤児に
誰も救いの手なんてなかった

すると、1人の女の人が
〈フードの中からフード〉を取り出して

「ほら、これあげるよ」

それはハンバーガーだった

「えっ?いいの?」

「アタイからのプレゼントさ」

僕はいつぶりかの食べ物にありつくことができた。

「あっありがとう!おねえさん」

おねえさんは手を振り返して、
その場を去っていく。

雨の日も、風の日も、台風の日も、

ボロボロになってまで
ハンバーガーを届けに来てくれた。

「たんと食べな」

「ねぇまって!」

おねえさんが振り向く

「どうして、僕に食べ物をくれるの?」

「昔さ、自分も同じような境遇にあってたんだ…」

「えっ?」

「でも、今のアタイはこのくらいでしか返せなくて、本当は…一緒に暮らしたいのに…うっうっ…」

おねえさんは泣いていた
それは雪降りし頃だった。

この街で戦闘がおこった、
大人たちが戦っている、
倒れて死んだ人間もいる、
お母さんらしき人の腕には
まだ生きている赤ちゃんがいた。

(あっ助けなきゃ!)

僕もおねえさんがしてもらったように、
人に何かしてあげられるのなら、
赤ちゃんのところへ駆け寄る

そして、急いでこの子を抱えて
走る、戦争のない場所を、
この子が安心して暮らせる場所を!

バン、

銃声の後に、
何か固いものが自分を貫いた感触を覚えた

あっ…これは死んだ…かも

しばらく撃ち合いが続き、
銃声がなりやむ、
そしてフードを被った人が
僕に駆け寄ってきた

「あっ、お…ねえ…さんだ…」

「おい!どうして…どうしてこんなことに…」

おねえさんは泣いていた、手にはハンバーガーを持っていた。

「もう少し、早く来てれば…」

おねえさんはどうやら、
反政府組織の人間だった。

「そんなこと…ない…よ…おねえさんは」

僕は彼女の手を握る…

「このこを…おね…が…い」

僕は死んだ、
彼女の涙はあたたかった、
手の温もりも、
あぁ、これが、愛…なのかな…

数十年後
この街には
戦争の悲劇を忘れないための
記念碑が建っていた

ある1人の少年が赤子を救った話は
人々の心の中に刻まれていた

彼の命日には沢山のハンバーガーが備えられていた。
雪が降ってる、

「お祈りしましょうお母さん」
「そうだね」

白髪のお婆さんとその子供が手を合わせる。

「ありがとう…おにいさん」

子供は涙を流して、感謝する。
街には暖かな光が灯っていた。

(あとがき)
本来は雨にも負けず、風にも負けず、
フードの中から、フードを出して
終わるはずが、物語書いていくうちに、
少年とおねえさんと戦争に関するお話になっていた。
書いていくうちに、
少年が「これで?いいの…」って心の中で純粋な眼差しでこっちを見てくるもんだから、わぁ、これは書かねばとなりました。
イラスト投稿するだけじゃなく物語までも書く癖がついちまって、くまったくまった。
ではでは、おやすみなさい良い夢を~。

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