魔導砲をぶっ放す魔女2
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魔導砲の発射音が轟く。空は炎と煙で染まり、地面は血と灰で覆われていた。戦争はもう何年も続いているが、終わりの見えない悪夢だった。
「ハハハ!これが私の魔導砲だ!見ろよ、あの敵の兵士たちを一掃したぞ!」
魔女の一人であるミラが狂ったように笑いながら言った。彼女は魔導砲の発明者であり、自分の作品に溺れていた。彼女は魔力を無尽蔵に使い、魔導砲の魔法陣に流し込んだ。
「ミラ、やめろ!魔導砲は制御できないぞ!魔力の暴走が起きるかもしれない!」
魔女の隊長であるアリスが必死に止めようとしたが、ミラは聞く耳を持たなかった。
「気にするな、アリス。私は魔導砲のことを誰よりも知っている。この魔導砲は私の子供だ。私の意思に従って動くんだ」
ミラはアリスを振り切り、再び魔導砲を構えた。彼女は敵の本拠地を狙い、魔導砲の引き金を引いた。
「発射!」
ミラが叫ぶと、魔導砲から巨大な光の弾丸が飛び出した。それは空中で分裂し、無数の小さな光線となって敵の本拠地に降り注いだ。
「やった!やったぞ!私は神だ!私はこの世界を創造し、破壊することができるんだ!」
ミラは高笑いしながら言った。周囲の魔女たちは恐怖と呆れで言葉を失った。敵の本拠地は大爆発を起こし、炎と破片が飛び散った。
「ミラ、何をしたんだ!?あの中には無関係な人たちもいたかもしれないぞ!戦争は平和のためにやっているんじゃないのか!?」
アリスが激怒しながら言った。ミラはアリスを見下ろし、嘲笑した。
「平和?そんなものは存在しないよ、アリス。この世界は強者が支配するものだ。私は魔導砲を使って、自分の力を示すんだ。私はこの戦争に勝つんだ。そして、私はこの世界の王になるんだ」
ミラは魔導砲を抱え、空に向かって叫んだ。
「私は魔導砲の女王だ!私に逆らう者は誰もいない!私は全てを支配するんだ!」
ミラの声は狂気に満ちていた。アリスはミラの姿に涙を浮かべた。
「ミラ、どうしてこんなになってしまったんだ。あなたは、かつては優しくて賢い魔女だったのに」
アリスはミラに懇願したが、ミラは聞く耳を持たなかった。ミラは魔導砲を再び構え、次の目標を探した。
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