よりみち ~辻褄合わせの見聞録~ 第38幕
その日、ボクたちはコハクや他の学友と共にいわゆる"よりみち"をして帰り道を歩いていた。
「そうそう、帰り道がこっち側の子は結構この通りでよりみちして行くから、てっきりコハクちゃんたちも知ってるかと思ってたよ」
「いやぁ、私たち迷子にでもなったら本当に帰り道分からなくなるからそれが心配で...」
「迷子になりそうなのはコハクじゃないか~?...ボクが知らない道に行こうとすると、『まっすぐ帰ろう帰ろう』って...」
「たはは、まぁ確かにその通りだけど」
「そんな心配性な白ちゃんでもアタイがいれば"よりみち"し放題、頼りにしてね!」
「ぐぬぬ、ボクだって頼りされたいのに...今日の所は譲ろう」
「ありがたく引き受けた!...そしてこの通りの案内はなーちゃん、君に任せた☆」
「ってウチかーい!...まぁアンタはそもそも普段逆方向だもんね...なんでいるの?」
そう和気あいあいとしながら、ボクらはこの日の帰路を辿ったのであった。
呪文
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