前社長はここの書籍全て読んだそうですよ
小さい頃に親同士が決めた約束を律儀に守ったのだ。
ぼくは特に努力はせずにこのポジションになったわけだが彼女は相当な努力をしたと思う。
「前社長はここの書籍全て読んだそうですよ」
愛依はそういって別館の書庫に案内した。書庫というよりこれは図書館レベルだ。
「死ぬまでに何冊読めるかな? ははは…」
そう言いながら愛依の後ろをついていく。
目の前を歩いている愛依の後ろ姿。
しばらく見ていなかったが随分と成長したものだ。
ぼくは視線を頭から徐々に下へと降ろしていく――
呪文
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