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【テーマ曲あり小説 スサノオ】【最終話】運命の成就

使用したAI Stable Diffusion
小説書いてみました<(_ _)> イラスト4枚あり
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【エンディングテーマ】
壮大なオペラのエンディング曲を選定しました。
以下のURLに行き、再生「▶」を押すと曲が聴けます<(_ _)>
Sunoで、ひでが作曲:英語で作っております

https://suno.com/song/fa267715-da9a-4174-b3d5-c9511ac07db3

この曲は、私のどこかの創作のテーマ曲として活用するかもしれませんが、その際の重複はご了承ください<(_ _)>
なお、曲が終わると、Sumoの仕様で別人の曲が継続して再生となる場合があります(個人毎の設定による)。
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【小説について】

時は流れ、2000年後――。秋の午後、紅葉が一面を鮮やかに染める静かな林の中、少女・紅葉は一人歩いていた。澄み渡る青空に、赤や橙、黄金の葉が静かに舞い落ち、風は優しく彼女の髪を撫でる。彼女の名前が「紅葉」であることは偶然だったが、その姿はまるでこの美しい季節そのものに溶け込むように、自然と風景の一部となっていた。

足元でカサカサと乾いた葉が音を立てるたび、紅葉の心には微かな違和感が忍び寄っていた。最近、彼女の中に眠る曖昧な記憶が、断片的に夢の中に現れ、言葉にできない不安を呼び起こしていた。それは、かすかでありながら消えることのない感覚。何かが彼女を呼んでいる――その正体を探るように、彼女は足を止め、深い呼吸をした。

突然、彼女は木々の間に誰かの気配を感じた。振り向くと、そこに青年が立っていた。彼は高い背丈と、どこか悲しげで気品のある顔立ちをしている。彼の瞳は深い海のように広がり、その中に宿るのは孤独と寂寥感。しかし、なぜか彼女の心は激しく高鳴り、目の奥が熱を帯びる。知らないはずの青年――それなのに、その存在はあまりにも懐かしい。

「なぜ…?」と紅葉は呟くが、言葉は声にならない。突如、抑えようのない涙が溢れ、頬を伝う。自分の意思に反して流れる涙に、彼女は立ち尽くす。目の前の青年も動かず、ただその静かな瞳で紅葉を見つめていた。風が吹き抜け、二人の間を彩るように紅葉の葉が舞い上がる。

時間が止まったかのようなその瞬間、紅葉は確信した。彼はスサノオ――彼女の前世で彼女を守ると誓い、そして失った、あの神だった。頭の中に鮮やかな映像がよみがえり、クシナダヒメとして愛した彼の姿、そして失われたあの日が鮮明に蘇る。

「スサノオさま…」その名が自然と唇から漏れた。次の瞬間、紅葉の中にあった欠片のような記憶が全て繋がり、前世の記憶が彼女を包み込む。スサノオの手を握りしめ、運命に抗うように彼を見つめ続けた日々。彼が誓った言葉、永遠の愛の約束――それが、いま彼女の前に現実として戻ってきたのだ。

青年――スサノオは一歩、また一歩と紅葉に歩み寄る。二人の間に流れる時間は重く、静寂の中に宿るのは永遠の愛であった。彼の目には、かつての悲しみと再会の喜びが深く交錯していた。「やっと…見つけた。」その言葉が心に響き、紅葉の目に再び涙が溢れる。

スサノオは無言で彼女に近づき、優しく頬に手を触れた。その温もりはあまりにも確かで、紅葉は思わず目を閉じた。そして、彼の腕に引き寄せられるまま、彼女はその胸に顔を埋める。彼の胸の鼓動が彼女に伝わり、数千年を経た再会が現実であることを感じさせた。

「もう、離さない…」スサノオは低く、しかし力強く囁いた。彼の声には、あの日果たせなかった約束が重ねられていた。「今度こそ、君を守る。」

その言葉は何千年も前に聞いたものと同じだったが、今度こそそれが実現されることを紅葉は信じていた。彼の決意は、まるで運命の鎖を断ち切るように固く、揺るぎないものだった。

紅葉もまた、彼を見つめながら微笑んだ。涙に濡れたその笑顔は、まるで秋の太陽のように柔らかで、永遠の愛を象徴していた。「スサノオさま…私はずっと、あなたを待っていました。」彼女の声には、過去の悲しみを乗り越えた深い愛が込められていた。

風が再び吹き、紅葉が空高く舞い上がった。その瞬間、世界は二人を祝福するかのように静かに光を放ち、全ての時間がこの瞬間のために存在していたかのように感じられた。彼らの魂は再び一つに繋がり、数千年の時を超えた愛が成就したのだ。

紅葉の心は完全に癒され、過去の苦しみや失われた時間はすべて消え去った。何千年もの時を越えた愛の再会は、まさに運命の成就だった。

~~~~~~~~~~~~~~~~
end
長かった小説にお付き合いいただき、ありがとうございました。
古事記と比較して、かなりオリジナルを入れたので、原型を留めなくなっちゃいました^^;;

なんとなく、秋のイラスト描いたときに思い立った話です。もし、読んでいただいた方いれば嬉しいです♪

ありがとうございましたm(_ _)m

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