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【サラトバ#10】休火山の湖に月光草は見当たらず

使用したAI niji・journey
結局、バルカと名乗る男とは野盗を警戒する点で思惑が一致したため、山頂の湖まで道中を共にすることになった。

日没前ギリギリに到着した休火山のカルデラ湖。
だが、期待していた月光草は一本も見当たらない。
「何も、ないな」と、つい声を漏らす。
「見事に何もない。これでは俺の目当てのブツも無さそうだ」と、呟きながら湖畔を見渡すバルカの視線が突然一点に留まる。
「っと、湖の反対側に男が一人いる、話を聞いてみよう」

二人は馬で湖を半周し、山肌から何かを採掘している男に月光草のことを尋ねた。
「あの草ならここ数日、エルフェアルの商人らしき連中が刈り取って馬で運んでいったぞ」
「エルフェアルの商人?」訝しげにバルカが問い返す。
「ああ、聞こえてくる言葉に隣国特有の訛りがあったし、耳の尖った連中も含まれていた。少なくともタシュアの人間ではないな」

「一足遅かったか……」
「しかし月光草ならエルフェアルの湖にも生えているはずだ。連中がわざわざグランゼンに出張ってまで根こそぎ採集していく意味がわからないな」眉間にしわを寄せるバルカに、男は吐き捨てるように答えた。
「エルフェアルの奴らなんて、昔からそんなもんさ。あいつらは自分たちさえ良ければ他国のことなんてどうでもいいんだ」

呪文

入力なし

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