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この怪異はとても危険な怪異
目を合わせたら、逃げなくてはならない。
だけど、狐耳以外には本気は出さない。
なので、ノロノロと動いて

「ニャニャニャ、狐耳を食べてみないか?」

と誘う、しかし、この誘いにのってはいけない。誘いにのれば、最後は食べられ、
糞として排出される。だが、この糞も、自我をもち、眷属として、また歩いて喋る猫に変化する。

私(K)はこの怪異に対して、コココさんを
ぶつけることにした。

コココさんは怒らせたら、トイレに流す
性質がある。それに、私に対しては、
いつでも力になってやるといった感じで、
頼もしい。

故にコココさんの力を借りて、
歩いて喋る猫を捕獲することにした。

「いけ!コココさん」

「ニャニャニャ、狐耳、お前をユルサナイ、お前は食べられ、糞になるべき存在ニャ!」

猛スピードで歩いて喋る猫が
突進する。

しかし、コココさんも、
その猫の存在にある魂たちの嘆きを聞き
ピキキキと怒る。

「コココ…コココ…コココ!」

何を言ってるかはわからないが、
技を言ったのだろうか。

彼女の持つオマルからは
水が溢れ、猫をがっしりと掴む

「はっはなせぇぇ!くそぎつねぇぇ!」

抵抗すれど、コココさんの力はすさまじく、歩いて喋る猫はトイレに流され、
しばらく呻き声が聞こえるも、静かになった。

「コココさん、ありがとう」

「コココ、ココココ♪」

コココさんは私の頭を撫でてくれた。
役に立てて嬉しかったのだろう。
姿は一定ではないが、
狐耳という存在は可愛い。

だからこそ、歩いて喋る猫は
嫉妬や憎悪といった感情に変化したのだろうと考える。

負の感情はいつだって、モンスターに変えてしまう。怪異とは、それらの集合体の繰り出す概念なのかもしれない。

『喰胃猫の歌』Song
https://suno.com/song/bc4523f2-edd8-4c6f-9639-9839bef71743

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