貴族令嬢のとある噂
備え付けの葡萄酒を飲みながらそわそわと部屋で待機している私に、誰かが声をかけた。甘く、優しく、柔らかな雰囲気のそれでいて上品な声質だ。
やって来たのは目も心も奪われそうなぐらい豊満な肉体と秀麗な美貌を併せ持つ淑女であった。
挨拶を済ませ、簡単な自己紹介。
無論、偽名である。実のところ、私は彼女の素性を知っている。憧れてもいた。本当に……大枚をはたいて指名した甲斐があった。
噂は本当だったのだ。
とある貴族のご令嬢が、お忍びで娼婦の真似事をして遊んでいるという噂話は。
【R-18につづく】
呪文
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