ある冒険者の最期の願い
冒険譚の山場として、これ以上の題材はあるまい。
そう思っていた。実物に出会うまでは。
闇の中から現れたソレは、幸いなことに俺に興味すら持っていないようだ。
それはそうだろう。
アレに比べれば、俺は塵芥に等しい。
その翼の一振り、その脚の一歩、その口から漏れる一息すら、
すべてが俺にとって致死であることは観ればわかる。
祈れ、アレの気まぐれな進路上に俺がいないことを!
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本作品は、Zakishi@さま主催の企画に触発された作品です。
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