夕方、カラスの鳴き声が聞こえてくる。
「さて、ちちぷいスクールは終わったとされてますが、あれは学園長の独断なので、皆様はこれからも登校してもらいます」
「えええええ~」
もちろん、アミガルズたちも帰らずに
残っている。黒服たちも授業に参加する。
Mを確保できていないからだ。補習組の生徒と、アミガルズ、Mを追ってきた者たちが教室に集うのはなんだか、カオスである。B組の猫耳ゾンビたちもリモートで参加するようだ。
「オバアチャン!」
「あっ、フハイちゃん、元気してるかい?ご飯、食べてるかい?」
「ウン!研究タイヘンダケドガンバル!」
「それは良かったよ…」
「うぅ、泣けてくるな、B組のカオスさには辟易していたが、このほのぼのさはなんだか、いいな!」
とフウキ・フィクサーはお婆ちゃんとフハイ・ニャンコの微笑ましい1幕にポカポカしていた。
「では、補習授業を始めたいと思います」
-222℃先生の数学の授業に頭を悩ますものがいた。それはMである。
「うっうわぁぁわからないコン!」
当然である。彼女は授業にも部活にも参加せず、ひたすらトイレの中で過ごしていたのだ。では、なぜ、トイレのM子と言われた彼女がこうして授業に参加できたのか。
それは、-222℃とトト、222kgが力を合わせて彼女の居場所を突き止め確保したからである。Mは氷漬けにされ、-222℃の授業をその他の先生の補習に参加することを条件に今、この場にいる。
タマネギ・フィクサーは、弟を殺された仇が今、目の前にいて、グギギとなっていた。黒服たちも同じく、Mを確保したいものの、もし、そうすれば-222℃先生に氷漬けにされる。彼女の能力は強い、さすがは特殊能力者家族T3ファミリーだ。
加えて、この教室には、かつて、隕石から地球を守った222kgさんもいる。
手出しできるわけがなかった。
彼は妹の授業風景を見て、
「面白いな、日頃、努力してるのがわかる!いいぞ!」
と、褒める兄、
「授業に関係ないことは話さない」
と、口に冷気を当てるものの、
ふん!と鼻息で氷を溶かす222kg、に
舌打ちをする。
(だから、私はあなたに負けたくないのよ…)
T3とT2、1違うだけで劣等感を抱かずにはいられなかった。
「もう、姉ちゃん、私はT1だよ、安心して」
眼鏡をかけた彼女は末の妹、三兄弟の末っ子だ。-22℃ちゃんはちちぷいスクールA組の生徒として学校生活を送るものの、ちちぷいスクールBズーカ組の生徒いや、暴走族と共に学園長の手配したリムジンを破壊行動をしていたため、補習となった。
よって、Bズーカ組の生徒も一緒にいる。
総長「そうだぜ、姉さんよ、あんま、かりかりしてても仕方ねぇよ、昨日のバズーカは今日のバズーカっていうだろ」
「いや、それは、昨日の敵は今日の友ですよ、そんな簡単なものじゃないんですよ」
-222℃先生は、ムカムカしながらも授業を続ける。すると、Mは次第に眠たくなって、
「Zzz」
教室がシンとする。
「Mいや、御手洗ミラさん」
「んは!どうしたコン!」
🧊🧊🦊🧊🧊のトラウマが甦る
「凍らせたら、他の者も凍らせてしまいます、そうなりたくなければ廊下に立ってなさい」
と言われ、ミラは教室の外を出る。
視点は彼女の様子をほっとけなくて
「先生、うっ腹がもっ漏れそうです!」
「トイレに行きなさい!」
視点はなんとか理由を付けて外に出る。
その様子にシズクはやきもちを焼くのであった。
(ほっとけばいいのに、ミラのことなんて)
「勉強したくないよぉー視点~うっうっ」
彼女の姿が、少女に化けている。
狐耳娘の生態はわからないが、
悲しい表情が物語っていた。
「ミラさん…」
視点はあの時、相談に乗ってもらった恩を返すときだと感じた。
「勉強教えよっか?」
「えっいいの?」
「だって、相談に何度も乗ってもらったでしょ」
「あっありがとうぅぅうわぁ~」
ミラは涙を流しながら、
視点に抱きついた。
ちちぷいスクールで
ずっとトイレにいたものだから、
それに誤って玉ねぎスタッフを○して
しまった悲しみを背負いこんでいたのだろう。視点は彼女の助けになれることなら、
なんでもしたいと考えていた。
「歴史わからない…、教えて…コン」
「いいよ!歴史得意だから任せて!」
そして、2人は教室に戻る。
「先生、僕がミラさんの隣で勉強を教えてもいいですか」
「視点くん、いいでしょう、共に学ぶのもちちぷいスクールでは大事なことですからね」
こうして、視点の助けもあって、
ミラは勉強が楽しいと感じるようになった。
「ありがとう!視点くん、歴史も数学も一緒に学ぶって楽しいね!」
「うん、そうだね、僕の方こそありがとう」
ミラは一礼をする。嬉しいのか尻尾をふりふりする。
そんな彼らに対してシズクは
(どうせ、私よりもミラさんの方が大切にゃのにゃ)
と、不満な顔をしていた。
補習授業も終わり、学校の外を出る。
シズクの姿を見かけない…
いつも、玄関先で、待ってるはずなのに
「視点、どうしたコン?」
「いや、シズクの姿がなくて」
もしかして、これはまた、やきもちかなんかをやかせてしまったかなとギャルゲー脳が働く。
爆弾が爆発する寸前にさせてしまったか、
もしそうなら、爆発してないことを祈るばかりだと願いつつ、学校をでる。
「視点、シズクとの恋応援してるコン」
「えっ?あっうっうん」
「また、困ったときはトイレで待ってるコン」
「ありがとう」
ミラは視点にとって、心の友であった。
「それじゃあなコン、シーユートイレ~」
彼女はオマル特製のバイクに乗って帰るのであった。
ミラは御手洗家のリビングでくつろぐ。
自分専用のトイレに座って、
好きなアニメを見る。
ミラは『天に向かって玉ねぎを!』
というアニメが最近の楽しみである。
これを見ると、玉ねぎスタッフの生まれ変わりを見てるようで元気になれるからだ。
「ねえちゃん、なんか良いことあった」
ミラの妹が尋ねる。
「いや、べつにトイレに座ってるだけ」
そういいつつも心はワクワクしていた。
補習は大変だけどまた、学校に通おうと、
トイレから出る世界は広いのだと感じた。
一方、その頃、
視点は商店街を歩いていると、
「シズク…」
「視点、許さないニャ!」
怒っていた…
やきもちだ、そりゃまぁ、そうだよな
「ごめん、だけど、これは愛情とは違う友情だよ」
「なら、証明してみせるにゃ、愛ってものを」
「ひとまず、デートしよう、お腹空いたろ」
「うっうん」
疲れた時は甘いものだ。
シズクと視点は近くのレストランへと向かう。
「シズク、海が見えるね」
「そうにゃりね」
「僕が出会ったのも海だったね」
「うん…」
視点が落ち込んだ時に現れた猫耳娘
それがシズクだった。
彼女が現れた時、
「つらいときは猫耳を触るニャ」
と言ってくれたこと、
寄り添ってくれたのが
彼にとってシズクが好きになった理由だ。
「シズクのしてくれたことは、僕にとっての宝物だよ。だから、これからも、自分ができるのは物語を書いてゆくことしかできないけどこれからも、この経験を小説にいかしたい」
「視点…嘘じゃ、いや、嘘っていうのはいけないにゃね!力になれるのにゃらこれからも支えるにゃり」
愛嬌のある猫語、彼が生きる勇気を
前もって進めるのは
彼女がいたから、シズクがいたからだ。
視点はまっすぐな眼差しで彼女を見る。
爆弾はラブのハートへと変わる!
「視点大好きニャ!」
楽しい食事だった。
それから、視点とシズクは買い物をする。
「映画も見たくなってきたにゃり」
「そうだな」
空は黄昏、
シズクをオレンジ色に染めてゆく。
「視点、今度さ海いこうにゃ!」
「うん、いいよ」
飲み物を飲んでいた缶を差し出して
「だから、間接キスしたいにゃなんて」
「いっいいのか…僕の唾液が混じっても」
「誓いのキッスみたいなものにゃ!」
「じゃじゃあ、うんわかった」
缶ジュースを飲んだ。
こうして、2人は…夏のこれからを
どう過ごすかを考えていた。
「遊園地に、プールにお化け屋敷に~あぁ楽しみが広がるニャ!」
シズクの顔を眺める、幸せそうな
表情、連動する猫耳に視点は…
「シズクしか勝たんな…」
ボソッとそんなことを口にだし
「視点くん…私も…」
シズクも嬉しいのか、耳をユラユラ
尻尾もふりふりさせて、頬を真っ赤に染めていた。
「あっ、」
視点は心の声が漏れてたことに…
恥ずかしくなって地面を見る…
両者互いに無言で歩き…
「あっ」「にゃ」
互いに顔を合わせる。
そして、口を閉じて真剣な表情をする両者
「シズク…」「視点…」
互いに近くなる
そして、瞳を閉じて…愛を確かめあった。
夜空に流れ星がキラリと光る。
Fin
『-222℃の補習』
https://suno.com/song/8a758f05-2996-48c3-bf6d-20da5299a8e7『狐と猫は可愛いね!大好き!』
https://suno.com/song/14cf0624-4673-4739-881d-281e222b8f66(猫メモ)
-222℃と入れたけども、ピクター先生は「度数いれんなや」と怒ったのか、
除外されました。
しかし、-22度ちゃんは反映されたようです。次回からは度にしてプロンプトに入力しようと思います。
そして、後半からはミラさんとシズクの間で揺れる視点くんをAIさんに描いてもらいました。お世話になってるミラさんの為に勉強を教える視点くん、その様子にやきもちを抱くシズク、ゲームをしていて、どちらを選ぶかで悩む感じが味わえて楽しかったです。ミラさんも魅力的で、シズクも可愛くて、ピクター先生は本当に可愛いのを描きますなと思い最高でした。
今回は、シズクしか勝たん!となり
シズクルートを選びました。
ミラさんルートは充実したトイレライフを、トトちゃんやオマル、御手洗家との
ほっこりしたイベントも作れそうだなと想像が広がりました。