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ワタツメの心は母なる海そのもの。
普段は慈愛の如く澄んだ清流をその器の中に満たしているが、一度怒れば器から流れ溢れその濁流は全てを飲み込む大波と化す――
大波、ワタツメの本気とも言えるそれは過去にヒノメを封印する時に一度意識的に出したことがあり、結果的にはヒノメを封印することに成功したがその際に自身がもたらした天災も重なって相応の被害を出してしまった苦い経験があった。

今回は歪な世界、ワタツメが居た本来の世界では無い知らない複数の世界、そこに住まう人々ではあるがそれでも世界や人々という意味では違いが無く、だから神の一人としてそれらもまた護らなければならない。
ワタツメはそう思った。

「ヒノメ――」

フェンテスの大地を踏みしめてワタツメはヒノメへ向かって歩き出す。


※全て違う容姿のように見えるワタツメであるが、全て同一のものであり違うく見えるのは見た人の心によって姿形が変わるから(という設定妄想)
※ワタツメの本気は3,4枚目くらいのイメージです。

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