魔導支援通信インフラ整備

2023/10/01

使用したAI その他

「本国と通信確認取れました。はい、工事完了です。凄い、こんな一瞬で……」
「ふふ、お褒め頂いて光栄です。これからも我ら魔術師組合を御贔屓ください」
エルフの魔術師は、そう言って微笑んだ。
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フェンテスとセントレイク同盟で、一番の悩みは「通信」だった。
戦闘において、情報の鮮度が最も大事だ。どんな賢者でも、誤った情報からは誤った結論しか導けない。
また、優れた通信網があれば、少ない軍勢をより集中して運用することが可能となる。
劣勢にある両国が通信インフラを整備しようとしたのは、ごく自然な流れだった。

セントレイクの長距離通信網は主に、魔術師による思念通信だ。
だが魔術師は同時に、後方からの火力支援も担当している。通信担当とのリソース配分で悩んでいた。
そこでフェンテスは、彼らの通信インフラ技術を提供することを申し出た。
問題は設置工数だった。衛星通信網が構築できていない今、基地局を設置するほかない。
しかし、工事はどうしても時間がかかる。工兵隊のリソースの奪い合いが続いている今ではなおさらだ。
両国の担当者会議が現状確認で重苦しい空気に包まれた時、セントレイクの魔術師が手を挙げた。
「その工事、私が出来るかもしれません」
参加者全員の視線が彼女に集中した。

半信半疑のまま、フェンテス後方支援部隊は基地局の建設資材を現地に搬送した。
魔術師は資材と設計図に目を通すと、眼を閉じて呪文詠唱を始めた。
「方角特定……地盤探査……岩盤強化……構築開始……構造最適化……」
資材が赤緑色のオーラに包まれると、見る間に空中に浮かび上がり、設計図通りに組みあがっていく。
気づくと基地局の構造部は完成していた。

惚けていたフェンテス技術兵が我に返ると、基地局のケーブルを結線していく。
ここだけは魔術師が「自分には出来ない」とあらかじめ言っていた箇所だ。
こうして、基地局は半日足らずで完成した。
セントレイク各地で同じような光景が並行して繰り広げられ、僅か数日でフェンテス式通信網が稼働を始めた。
魔術師でなくても運用可能な通信網の威力は絶大で、数少ない魔術師の効率的運用が可能となったセントレイクは、シラクレナとの戦闘で拮抗することができるようになった。
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「そちらとこちらで、技術基盤が相当異なります。なぜこんなにすぐこちらの技術を理解できたのですか？」
「物理学や数学は共通でしたから。それに、あなた達と似た技を持つ者たちが、大昔我が国にも居たのです」
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i2i inpaint, 1280x1920へのアップスケール、手修正、色調補正あり

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