フェンテスへの都市空爆

2023/10/03

使用したAI NovelAI

フェンテスの都市空爆は、強襲式神部隊を前線より遥か後方の都市上空に転移移行させて空爆したものである。
空爆後は、そのまま敵機は消えたとフェンテス側は報じたとの情報を異能省は傍受している。
消えたのではなく、消したが正しいかもしれない。呪術士に負担がかかり過ぎ、倒れた者も多かった。
重傷者こそいなかったものの、能力が戻るのにかなりの時間を要することも分かり、再考の余地があると見ている。
しかしこれは、あくまでも陽動攻撃であり空爆の損害はそれほどでもない。これは空爆ショックの心理戦なのだ。
安全と思っていた後方の都市をいきなり空爆された平民の動揺は相当なものであったと確認している。

平等で平和というモノは、目の前の惨劇で平常心など消し飛んでしまうものだ。
フェンテスの科学力、国防力を平民は疑い始める。この国は本当に大丈夫なのかと・・・・。
「そうしろと声が聞こえた」などというオカルトで戦争するのは本当に正しいのかと。
そもそもこんな異世界に飛ばした奴は誰なんだと・・・・。暇な神々の遊びなのかと・・・・。

冷静になれば疑問などいくらでも湧いてくる。そうなのだ、フェンテスを内側から崩壊させれば良い。
なにも、ど真面目に軍隊同士で争わずとも、国家中枢を破壊すれば良いのだ。頭を潰せば結局体は死ぬ。
しかしこれは劇薬であり、我がヒノイ国も皇族を抑えられてしまえば負けだ。
勿論、異能省では皇城に何重もの結界を張っているが、最悪皇主様にご避難頂くことも想定している。
汚いと思うかもしれないが、それが心理戦なのだ。相手国の平民が自国政府情報を疑うように仕向けて行くのだ。
心理戦で滅亡した国など歴史上、幾らでもある。所詮、人の心はそんなものである。

ここまで断言すると特殊能力庁長官の私は冷酷な奴と思われるだろう。
しかし、断言する。私は若者が死ぬのは嫌いなのだ。将来有望な人材をこの程度の戦闘で失うのは、国家の費用対効果に反する。
全くの赤字だ。戦争とは経済活動の一部なのだ。結局、金のない奴が負ける。
誤解するといけないので言っておくが、私は優しいのではない。むしろ厳しいと思う。兎に角、私は人材の無駄遣いが一番嫌いなのだ。

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