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オリジナル映画「猫耳特殊部隊 BLACK CATS 🐈‍⬛」第4章「夏の雷鳴」

使用したAI ちちぷい生成機能
「猫耳特殊部隊 BLACK CATS 🐈‍⬛」
第4章「夏の雷鳴」

「ミク!ミク!」
ミクはその場に仰向けに倒れた。シショはすぐさまミクに駆け寄って身体を揺さぶるが、反応がまるでない。幸い脈と呼吸は確認できたが意識は無い。
「ウソでしょ!?ミク!」
激しい銃撃で窓ガラスは粉々に割れ、二人の上に降り注ぐ。
シショは衛星無線機に飛びついて送信ボタンを押し続けた。
「CAT-1よりマザーキャット!ミクが⋯CAT-2が被弾!どうしよう!?⋯意識がないの!」
いつも冷静沈着なシショが、珍しく慌てふためいてた。目には涙も浮かんでいる。無理もない。目の前で実の妹が撃たれたのだ。
「了解なのですCAT-1。支援部隊の指揮権は司令部から空中指揮機に移ったのです。チャンネル5で直接交信できるのです。コールサインは“イーグルアイ”なのです」
「チャンネル5ね?CAT-1了解!」
シショは無線機のチャンネルを5に合わせて送信ボタンを押した。
「イーグルアイ応答願います!こちらCAT-1!聞こえますか?どうぞ!」
「こちらイーグルアイ機長!おぉ、無事だったかCAT-1!声が聞けて嬉しいよ!」
「敵の攻撃が始まっています!一人が被弾して重体!赤のスモークでマークするので、その北側と東側を叩いてください!私たちはその南側の建物の中にいます!急いで!」
「了解した!今、ウルフ小隊がそちらに向かっている!2分で到着できるはずだ!」
「CAT-1了解しました!交信終わり!」
無線機を置いて、胸のポーチに入っている発煙弾を取り出した。そして、ガラスの無くなった窓から思いっきり遠くへ投げた。発煙弾が地面に落ちると、みるみるうちに赤い煙が吹き出してきて辺りを覆った。
だが窓際は危険だ。ミクだけでも、分厚い壁のある奥の部屋に移動させないと。シショは、ミクの装備品のハーネスに付いているリングに手をかけて引きずっていった。
特殊部隊の装備品には、負傷者を引きずって運べるように、ハーネスの先端に持ち手になるようにリングが付いている。
ミクを壁の裏に寝かせると、ライフルを手に取って窓際に戻った。あとはヤツらを近づけさせないようにしないと。
「アンタたち!ミクにこんなことしてタダで済むと思ってんの!?」
急に怒りが込み上げてきた。近づくもの全てに銃弾をありったけ撃ち込んだ。正面に戦車が現れた。周りの歩兵は次々と戦車の陰に隠れていった。しかし、シショは戦車に照準を合わせて撃ち続けた。さすがに5.56ミリ弾では戦車には歯が立たないことはわかっていたのだが、そうすること以外何も思いつかなかったのだ。
次に引き金を引いた瞬間、戦車の砲塔が吹き飛んで炎上した。シショはキョトンとしてしまった。この爪よりも小さな弾丸が、いったい戦車のどこに命中したらそんなことになるのか。
理由はすぐにわかった。超低空をフライパスするF/A-18戦闘攻撃機が目に入ったからだ。
「来た!」
胸に熱いものが込み上げてきた。目頭も熱くなる。心が動くとはまさにこういうことなのか。
「⋯っつ⋯イテテッ⋯!?なんだこれ?⋯アタシ撃たれたの!?」
奥の部屋でミクが目を覚ました。
「ミク!?⋯よかった!無事だったのね!」
「あぁ⋯お姉ちゃん⋯コレっていったい⋯?」
「もう⋯バカミク!任務中はお姉ちゃんはやめなさいって言ってるでしょ?」
シショは満面の笑みで涙を浮かべて言った。
「クロネコちゃんたち聞こえるかい?こちらウルフリーダー!聞こえたら返事してくれ!」
上空の戦闘機から無線が入った。
「こちらCAT-1!ウルフリーダー!来てくれてありがとう!ミクも無事だったの!」
「間に合ってよかった!地上部隊がすぐそこまで来てるから、二人は脱出の準備を!あとは任せて!」
「了解ウルフリーダー!ありがとう!交信終わり!」
「ウルフリーダーより全機へ!AWF!繰り返す!AWF!各機の判断で攻撃を許可する!」
AWF⋯「All Weapons Free」の略称で、「全兵器使用許可」のサインだ。
「ウルフ2了解!」
「ウルフ3了解!」
空飛ぶオオカミたちは、編隊を解いて地上の獲物目掛けて次々と襲いかかった。ミサイルで戦車を片っ端からクズ鉄に変えていく。戦車の陰に隠れていた歩兵たちはパニックになった。ついさっきまで安全だった戦車の陰が、今は一番危険な場所に変わったからだ。逃げ惑う歩兵たちは機銃掃射でなぎ倒された。
「すっごーい!こんな一方的な戦い見たことないよ!」
「航空機への対抗手段の無い地上部隊って脆いのね⋯」
建物を取り囲んでいた敵部隊は、今や散り散りになって潰走していった。二人は数時間ぶりに建物の外に出てきた。空は薄暗くなっていた。
ウルフ小隊は、その後も近づく敵部隊を排除しながら徐々に遠ざかっていった。

二人を救った『夏の雷鳴』は、まだ遠くで鳴っていた⋯


エンディングへつづく

第1章「潜入」⬇
https://www.chichi-pui.com/posts/e8838684-044a-469d-80ae-3737d4a75f8f/

第2章「捜索」⬇
https://www.chichi-pui.com/posts/874c7139-7dad-4730-aa9a-30655fe615f9/

第3章「窮地」⬇
https://www.chichi-pui.com/posts/88714a09-4ae3-4d71-a62d-bf657fc15ef1/

エンディング⬇
https://www.chichi-pui.com/posts/d1f76ba8-79e4-4746-b01a-f5fab2462886/

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