階層マージの検証(顔だけ維持)
なお、使用呪文は前回とほぼ変わりありません。
ベースとしたのは次のモデルです。
■2.5Dのふわっとした画風でリアル寄りの「daintymixHentaiModel_v30」(名前がちょっとアレですが…)
■くっきりした2Dアニメ画風で可愛い系の「dorayakimix_v30Fp16」
これらを使い、「画風は若干2.5D寄りの2D」「顔はdorayakiベースの可愛い系のまま」を目指してみます。
階層マージはSD WebUI用の「Merge Block Weighted」拡張機能を使いました。「SuperMerger」というもっと多機能なものもあるのですが、不慣れなうちはシンプルなMerge Block Weightedで練習するほうが簡単です。
拡張機能の使い方自体の解説は省略しますので、解説記事などを参照してください。ただし、その手の解説記事ではプリセットを使った簡易的な値指定しか紹介されていないことが多いですが、今回は階層ごとのパラメータをいくつか変化させてセットします。
LoRAの適用において、「OUT03/OUT04/OUT05/OUT06が顔に強く作用する」という定説がありますので、今回の階層マージについても、この4箇所だけ100%(1.0)指定としてdorayakiの顔を維持、それ以外は割合を変化させ、顔以外のみ変化させていく効果を狙っています。
2枚目画像が今回の結果で、それぞれに記載されているキャプションは以下のようなパラメータとなっています。
「顔」はOUT03/OUT04/OUT05/OUT06の4箇所のことを指しています。
■加重平均 M0.5:階層マージではなく、通常マージでM0.5(半々)でマージしたもの
■顔以外0.25:「0.25,0.25,0.25,0.25,0.25,0.25,0.25,0.25,0.25,0.25,0.25,0.25,0.25,0.25,0.25,0.25,1,1,1,1,0.25,0.25,0.25,0.25,0.25」
■顔以外0.40:「0.4,0.4,0.4,0.4,0.4,0.4,0.4,0.4,0.4,0.4,0.4,0.4,0.4,0.4,0.4,0.4,1,1,1,1,0.4,0.4,0.4,0.4,0.4」
■顔以外0.60:「0.6,0.6,0.6,0.6,0.6,0.6,0.6,0.6,0.6,0.6,0.6,0.6,0.6,0.6,0.6,0.6,1,1,1,1,0.6,0.6,0.6,0.6,0.6」
■顔以外0.75:「0.75,0.75,0.75,0.75,0.75,0.75,0.75,0.75,0.75,0.75,0.75,0.75,0.75,0.75,0.75,0.75,1,1,1,1,0.75,0.75,0.75,0.75,0.75」
■顔以外0.5+顔0.9:「0.5,0.5,0.5,0.5,0.5,0.5,0.5,0.5,0.5,0.5,0.5,0.5,0.5,0.5,0.5,0.5,0.9,0.9,0.9,0.9,0.5,0.5,0.5,0.5,0.5」
■顔のみ1.0:「0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,1,1,1,1,0,0,0,0,0」
■顔以外1.0:「1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,0,0,0,0,1,1,1,1,1」
結果を見てみると、加重平均では画風と顔の両方とも指定割合に応じて変化していく(前回投稿参照)のに対し、顔階層を1に固定していると、可愛い系の顔つきをほぼ維持したまま体の画風だけを変化させていくことができているようです。
あと、心なしか胸の大きさも顔と同じ強さで継承されているように見えますね。
最後3枚はオマケで、顔の合成度を少し下げてみたものと、顔または顔以外を中間値ではなく1.0に極振りしてみた2種となります。
極振りしてみると確かに顔とそれ以外の特徴がマージ元からはっきり継承されているようですが、なぜか顔以外1.0の場合は背景が消えてしまったりしました。
眼前の沼はまだまだ底無しに広がっているようですね。
呪文
入力なし