色仕掛け
着替えて戻ってきたら、オタクくん、毎度のことながら写真を見てにやにやしてた。
あまりに夢中でぜんぜん気づいてくれない。まあわたしのはじめて、いろいろ奪ってくれたわけだからね。きちんと責任取ってもらうから。
「あのさ」
振り向いたオタクくんに、おっぱいをつかんで見せつけてやる。
「彼女ほったらかしといてなんにも思わないわけ?」
「す、すみません。あまりにも花嫁姿が美しくて……」
「すぐ妄想に耽るくせ、彼女いるまえくらいやめたほういいよ?」
いそいそとベッドに座るオタクくんをよそにだんまりを決めこむ。
まあ告る勇気なんてないよね。それなら口実でもレンタル彼女としてのつとめ、ちゃんとはたしてあげる。
「ムラムラしてるよね?」
こういうとき、男の子はスイッチ入っちゃうんだね。
オタクくんのトリセツ完全に理解しちゃった。
呪文
入力なし