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アークの謡② ラスファーン大噴火

使用したAI Dalle
この集団はかれこれ10日もガレ山を縦走していた。
硫黄の臭いも、山腹から響く小さな地震も、今や誰も驚かなくなっていた。
自然と目を伏せ、ただ歩を進めるばかりの彼らにとって、山の脅威は日常の一部と化していた。

だが、その日の揺れは違っていた。

ふと、一人が足を止めた。足元に広がる小さな沼がざわついているのだ。
地震に対する感覚が麻痺して、ただ揺れていても何も感じないが
波立つ水面は、まるで山が警告を発しているかのように、さざ波を立て揺れ続けている。

「これほどの揺れは……ただ事じゃない。」

低い声でそう呟いた男の背後で、再び地の底から唸るような音が響き始めた。音は次第に大きくなり、重く、深く、まるで山の内側に閉じ込められた怒りが溢れ出そうとしているようだった。恐れに包まれながら、皆は足元の沼と山腹のどちらに目をやるべきか迷っていた。
その時だった。

「……あっ!」
誰かが叫ぶ。山の上で突如として閃光が走り、山腹が弾け飛ぶ。真っ赤な光が山の斜面を照らし、瞬く間に暗い空へと広がった。
次の瞬間、「ドン!」という爆音が耳をつん裂き、空気が巨大な波となって押し寄せ、全員が地面に叩きつけられた。

それ以上音は聴こえなかった。

地の唸り、土煙、灰、硫黄、どっちを向けば下山できるのか。
あっという間に分からなくなってみんなバラバラになった。 レミールは失神して地に臥した。
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ベムレミル計画
第一次ローラ戦争期の暫定タイムライン

ザルグアード
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トーラス
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アークの謡①
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アークの謡② ラスファーン大噴火
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黎明の大噴火
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アークの謡③
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第一次ローラ戦争
https://www.chichi-pui.com/posts/7ef6464e-ba4a-423d-9fac-2a357d395b7b/

呪文

入力なし

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