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「あぁ、まだ足りない……もっと、もっとだ……!」

とある町外れの小屋の中、そんな苦悶の声がこだましていた。
声の主は古い書物を読み漁り、目を皿にして一字一句逃すまいと齧りついていた。

彼は陰陽術師の中でも数の少ない「星詠み」と呼ばれる変わり者であった。
星詠みの術は他の陰陽術とは毛色が違い、空の星を読み解き、法陣を組み立てて繋ぎ合わせることによって、星々に宿る力を借り受けて顕現させる、という複雑な過程が必要であった。
それにあたって最も重要なことが「星を理解すること」なのだが、それが今、彼にとって大きな障害となっていた。

そもそも、彼は優秀な星詠みであった。
幼い頃から空の星々に心を奪われ、伝承から哲学まで、星に少しでも関わる物であればどんなものでも読み耽った。
彼の術は星詠み達の中でも特に秀でており、超常現象を引き起こす他、多少先の未来を窺い知ることさえできた。
しかし、そんな彼でさえも、まさか「世界が丸ごと変化してしまう」等ということは、どうしても予知することはできなかった。

世界の転移。それ即ち、星が変わるということ。
元の世界の星々の知識は、この世界では通用しなかったのである。
ただ、この世界にも星があるという点については、不幸中の幸いだったというべきだろうか。
彼以外の星詠み達は、皆気力を失ってしまった者ばかりで、諦めていないのは彼ぐらいであった。

「口伝、説話、噂話……なんでもいい、とにかく、少しでもこの世の星を知らなければ……」

今まで積み上げてきたものを失った虚しさと、この世界において「星を知らない人間」になってしまったことに対する焦燥感は、彼を眠りから遠ざけ、駆り立てていた。
昼は手あたり次第情報をかき集め、夜は一秒でも惜しいと夜空を見上げ続けた。

「あと少し、まだ知識が足りない……星の力を借りるには、まだ……」

未完成の「この世界で最初の星の法陣」を組み立てながら、彼は今日も書を読み耽り、星を見上げていた。

***
後→ https://www.chichi-pui.com/posts/82ca468b-49b3-4228-8e29-ca7bd83a0286/

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