泡になんてさせない。
彼女を追いかけて一人の男が海へと飛び込んだことはあまり知られていない。沈もうとする彼女を抱き締めた男が笑う。
「……ずっとあなたが好きでした。泡になるなら一緒に」
名も知らぬ相手からの突然の告白。せめて名前を、と溶ける寸前に問いかけるが、声なき自分の言葉は届かない。
そう思ったのに。
「────」
最期に聞こえた言葉に笑みを浮かべながら、泡となり朝日に消えた────
はずだった。
気が付けば温かいベッドの中に居る。傍にはあの人。
腕の中で泡になったと思ったら、また人の形を取り戻した彼女を自分の家に連れて来たのだという。王子の元へと戻るのならば送ります、と告げる男へと首を左右に振る。
声の出せない自分の言葉を聞いてくれた初めての人。教えてもらった名を音もなく紡げば、驚いた表情。
──真実の愛であれば、相手が王子でなくても良かったらしい。
そのことを知るのは、ずっと後になってからのことである。
何とか幸せになって欲しい人魚姫。風の精になることが幸せなのかもしれないけど、なんかこううわーーってなるんですよね。
呪文
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