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戦刃いのり ー戦刃 『速』ー 少年会いし少女

使用したAI ちちぷい生成機能
燃える学校、

雨降りて、

路傍の骸踏みし女、

かつての級友だったものを越え、

校舎の中を駆けてゆく

一声の叫び聞こえる、

少年の声、

少女は急いで走りゆく、

彼を救うのが目的であった

厳密にいえば、血か…

「お前さんの家ってさ、いいところなんだろ」

「まぁ…ね、でも息苦しいよ」

「そうなのか…」

「ごめんね、勇気、僕、弱音なんかはいっちゃって」

「人って誰しも弱音は持ってると思うぜ」

「!?」

勇気は飛んでる鳥を見ながら

「だって、あの鳥もさ、幸せそうに飛んでるか?」

僕は鳥を見る、
小説ではよく、俺も、あの鳥になってみたいとか言うのだろう。

しかし、

「いいや、生きていくために飛んでいる」

「そうだな、そこに幸せってのは存在しない、人間は余分なもんを背負って生きてるっていうのかな~」

「勇気って体育会系に見えて意外とロマンチストなところあるよね」

僕は笑う、
鳥はすでに僕らの視界から消え、
空の彼方へと飛んでいったようだ。

「人を見た目で判断するな!俺だって、空想に浸ったりするのは好きだぜ、例えば、『即席ロボ ギルガレオン』とか…」

「あっそれ、僕も好き、いつもギリギリで持ちこたえて、勝利に持っていくところとか」

「わかるぜそれ!あぁ俺も、あんな風にヒーローになって戦ってみたいなぁ…」

その直後、空が真っ黒に染まる、

「あれ、何の光だ…」

勇気が指をさして言う、
その方角は…

「父さんのいる龍神所だ!」

僕はなにか、いやな気配を感じ、

「屋内に逃げよう!」

と言った途端に爆風が辺りを轟かせる

体が風に飛ばされ、
このままではダメかと思われた時、

「公人、手を!」

勇気が僕の手を掴む

「離すん…じゃ…ねぇ…ぞ」

必死に僕は勇気の手を握った

しばらくして爆風は収まり、

体が地面に打ち付けられる

「ぐっ、」

飛ばされないだけ幸運だと思った。

「大丈夫か、公人」

勇気が僕を起こそうと手を差し出す

「ありがとう…」
「どういたしまして、ぐっ」

勇気がうずくまる

「どうしたの!?勇気、」

「わりぃ俺、しくじちまったぜ」

腹には鉄の破片が突き刺さっていた
校内アナウンスが流れる

「現在、食堂にてガス爆発による火災が発生、皆さん落ち着いて避難してください、避難…って校長先生、どうされた…ぐぁぁいや、やめて、やめてくださあがっがっ」

僕はそいつの名前を知っていた

「屍骸か…」

「屍骸ってあの?」

「うん、ゾンビみたいなもの…」

「それは…やべぇな…降りないと…」

バタッ、勇気は倒れる、
僕は体を張って助けてくれた友をおいてけぼりにすることはできなかった。

「俺のことはいいはやく、」

「それでも!」

降りしきる雨、
僕の心を表現してるかの雨、
なぜ、神様は僕ではなく
勇気に罰を与えたのか…

ぐぁぁぁ きゃぁぁぁ!

悲鳴が聞こえる、
そして、屍骸の声、

すでに、学校のなかは
阿鼻叫喚の地獄と貸していた

下から、人ならざる者の声がする、

「ううう、目が合う」

勇気を担ぎあげながら逃げることはできるのか?いや、逃げれない、

どうする?どうする?どうするんだ!?

僕はつかの間トロッコにいる感覚を覚える、
自身の命のために友を捨てるか、
二人とも犠牲になるのか?

生存のためならば、
前者を選ぶだろう、

しかし、僕は判断を…ずっと、判断に迷って、苦しんで、答えは…でなかった

でなかったというよりも…
彼が前に出て、かばったんだ

「俺がやつを引き付けるぐぁぁ、はやく、お前は」

そして、僕は彼から逃げている、
情けなかった、僕は助けてもらったのに、
逃げるしかないなんて、
この世界に救いはないのか、
あるとしたら、不条理しかないのか…

僕はかける、
雨水に濡れた音を
ズボンを濡らして駆けていく

あっ…倒れる、

ぐぁぁ、

もうダメか…でも、別にいい、
彼に襲われ、死んだとしても、
きっと、天国で笑ってるのかもなハハ

目を瞑る、
本当は死にたくない気持ちだ、
痛いだろうな、苦しいだろうな、
だけど、命を張って助けてくれた
級友の痛みはこんなもんじゃない!
それに比べたらなんとやらだ!

覚悟して目を見開いた
瞬間、

「ー戦刃『速』ー」

雷霆のごとき速さで
親友を切りさいたのは、
眼鏡三つ編みの剣士だった…

「アナタが主くんですか」

「は…はい」

友の亡骸はもうこの世にはいないと知り、
涙を流す、

「ぼっ僕はすくぇなかった、弱い弱いからなにも…できなかったんだぁぁぁ」

次回『地獄の中を潜り抜けて』
(雨と燃ゆる音のみ)

(あとがき)
大切な人が亡くなるのは何か心にくるものがありますね…

今回は二人とも泣いているようです。

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