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王女エンナ

使用したAI Stable Diffusion
大アクサン ノカ大王 十六年

エンナは14歳になっていた。

かつてバルアンの魔女に誘拐され、幽閉されていたその城に
自ら望んで移り住んでいた。

ベンビスティーの戦いから9年の歳月が経ったことになる。

かつてフラール人の土地であったこの城の主であるバルアン候レインは
アクサン王ノカの王子であり、エンナの兄である。

フラール人の文化にさしたる興味のないレインに代わり、エンナはその文化、習俗、信仰、言語、歴史のすべてを吸収して兄を支えていた。


エンナがそんな風にフラール人に興味を持ったのは、バルアンの魔女ルイーズとフラール人の同世代のこどもたちと過ごした数日間の、幽閉とは名ばかりの生活が
刺激的で楽しい思い出として記憶に残っているからだ。

それは、異常なことであった。
だが異常だったのはルイーズであって、エンナは、アクサン人としては変わっているが
異文化に心を奪われている女の子として見れば、ごく純粋にまっすぐ育っていた。

──将来はフラール人と結婚したい
と言い出したのが6歳の時だったが、14歳のいま、だれがどう見てもエンナはあの頃と同じか、
それ以上にその思いを持ち続けている。

シ ニェーストラ イロゥ ウェ リューシュク ウード
(私はいま あなたに胸キュンです)

そんな言葉を練習しているのを見るにつけ、そこらへんのフラール人に呟いたりしないか御付の者はハラハラしていた。
---




この年、アクサンのノカ大王はビルゼンを征服した。
総督府を置いて、ドルガの山からフラール人を移住させる政策を実行するまでの準備をするという。

これから一年経って統治が落ち着いていれば、ビルゼンに行ってもよい。
そう父に言わせたエンナは、まだ夏の盛りだというのに、次の夏のためのドレスを行李に詰め始めた。

呪文

  • Steps 20
  • Scale 7
  • Seed 3769456048
  • Sampler DPM++ 2M SDE
  • Strength
  • Noise
  • Steps 20
  • Scale 7
  • Seed 3769456048
  • Sampler DPM++ 2M SDE

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