危機!
「ッ!」
突然体が重くしびれ視界にざらざらとしたノイズが混じる。イーサーも何かを感じているようだ。
「! なんだこれは? おいスミヨシくん、きみもこれを感じているのか?」
「ああ! イーサー! なんだか視界がおかしい!」
「われわれは攻撃を受けているのか? それとも最奥のサーバールームそのものの影響なのか?」
イーサーのこんなに焦った声をきくのははじめてかもしれない。
「ぐッ!」思わず声が出る。視界がますますひずみ、立っていられないような気になる。いや、そもそも自分が立っているのかどうかすら感覚できない。どころか上下の感覚すらあやしいのだ。
「スミヨシくん! 聞こえているか? これはまずい。引くぞ! きみはわたしの後方を歩いていたから、きみがいる方向が後方だ! わたしの手を取れ、見えるか? きみが手をつかみ次第全力でそちらの方向にすっ飛ぶ!」
砂嵐のような視界の中で、イーサーがこちらに手を伸ばしているのがかろうじて感覚できる。
「イーサー!!」
ぼくは手を伸ばしそれをつかーー
呪文
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