ある科学者の手記(1)

2023/10/03

使用したAI その他

ある科学者の手記①
私は、フェンテスの科学者である。私は、一体のアンドロイドを開発した。見た目は、16歳の少女であり、白髪のショートカットに、碧眼が特徴だ。コードネームは「ハクア」。５年前に死んだ、私の娘と同じ名前だ。

ある科学者の手記②
私は、この平和な国で、娘と一緒にカフェを経営するのが夢だった。彼女は、私が作るスイーツが大好きで、いつも満面の笑みを浮かべながら美味しそうに食べてくれた。私が作ったアンドロイドは、娘と違って無口で不愛想だが、とても気に入っている。私は、「ハクア」と一緒に、新しい人生を始めようと思う。

ある科学者の手記③
大変なことが起きた。原因は不明だが、フェンテス全土がどこか別の空間に転移してしまったらしい。転移後、水源や発電所が失われたことにより、複数都市にエネルギー不足の警報が鳴り響いた。それだけではなく、フェンテスの隣に現れたヒノイという国から攻撃を受けているとのことだ。これから一体、どうなってしまうのだ。

ある科学者の手記④
政府から、緊急の通達があった。アンドロイドの徴兵命令だった。それは、私が最も怖れていたことだ。ハクアも徴兵の対象だからだ。徴兵されたアンドロイドは、兵士としての改造を施される。ハクアには、静かな日常を送ってもらいたかったが、政府の命令を無視すれば、私は投獄され、結局ハクアは政府の管轄となってしまうだろう。私は、悩んだ末、ハクアを兵士として送り出すことを決めた。

ある科学者の手記⑤
兵士にも選択肢があったため、戦闘用のアンドロイドではなく、諜報用のアンドロイドとして志願した。敵国に派遣するのは気が引けるが、敵に見つかりさえしなければ、きっと無事に暮らせるだろう。敵国で諜報員だとばれるわけにはいかないため、ハクアには連絡手段として唯一、小型の通信機を持たせた。特定の手順によって、電波で受信機に合図を送るシステムだ。プッシュ信号により数桁の数字を送ることができる。番号の読み取り方を知っている私にしか読み取れないため、万が一ハクアが捕まって通信記録を調べられたとしても、敵に内容を読み取られることはない。私は、通信機のテストを兼ねて、ハクアに５桁の数字を送った。「14106」と。