スマホファミリー/ 日はまた昇る (全年齢版)
今の僕が此処に立っているのは、スマ子がいや、直子があのとき、励ましてくれたおかげだった。
「あのさ、直子」
「どうしたの?沖くん」
僕は沖、皆からはスタンドと呼ばれ、
馬鹿にされてきた。
けど、直子だけは沖と名前で呼んでくれる。
なぜ、彼女を好きになったのか、
そういう周りに左右されない力強いところにひかれたのだろう。
「今度さ家族写真撮らないか?」
「家族写真…ね…」
彼女の顔が暗くなる。
写真を撮るということは、
一般人の僕らにとっては普通に写真を撮るという意味であったが、
彼女の場合は違う、
「違うんだ、ただ写真を撮りたいだけなんだ」
「うん、わかってる」
微笑んではいるが心の奥ではあのトラウマのようなことが,スマホ力を有する家系の宿命がそうさせているのだろう。
スマホ力を増幅させるには、2つの方法があった。1つは魔力を錬成する、これは地道で根気のいる作業だ。
ならば、人なる生き物は効率を求める。
その2つ目が、
スマホ力を持つもの同士が裸で撮影するということだ。
好きでもないのに裸になるなんて嫌だったんだろうな…
僕は彼女の境遇に同情した。
彼女は僕と似ている……
「あのさ、トラウマは…」
「沖くん、しっ今はこの子たちが起きちゃう」
「うっうん、そうだね…」
僕は彼女の言葉に従い、帰宅の途につく
それからしばらくして…
夕方の帰り道、
僕たちの子は成長し、
子供は母さんに預けて
夫婦でデートをしたときのこと…
「あのとき、沖くんが言いかけてたことわかるよ」
「えっ?」
僕は久々のことだから何のことかすぐには思い出せなかった
「えっと、何だっけ?っていて」
「トラウマのことだよ、私だったからよかったけど仕事でこんなことしてたらダメだよ」
「すっすみません直子さん…イテテ」
「わかればよし!」
彼女は力いっぱいに微笑む、
大人になっても、僕の心を晴れやかにした笑顔は健在だった。
だから、今度は僕が君の傍にいて支えたいんだ
「沖くんに昔、言ったこと思い出してさ」
「「なら、誰がどう言おうと自分で進むべきじゃない!」…だよね直子さん」
「似ているのがムカつくわね…ぷっでも、この言葉を言った本人がトラウマに囚われ続けてるなんて嫌な話だよね」
「そんなことないよ!」
僕は彼女の肩を強く握りしめた
「わっ!?沖くんいたいよ」
周りの人たちの視線が僕らに集まる、
けどそんなこと構うもんか
「あっごめん、人間、誰しも器用には生きれないんだよ…だって、僕も自分の殻に閉じ籠っていたわけだし…」
「ふっそれもそうね、あのとき、私ね、本当は君を救いたくて言った言葉じゃないの」
「えっ?」
「自分勝手だよね、あんなことがあった後だからむしゃくしゃしてたの、そして、閉じ籠ってる沖くんをみて、あっ私なんだと思ったの、そして、自分に対する怒りで壊したんだ」
だから、と一呼吸おいて、彼女は振り向く
「自分勝手なんだ…私って」
直子さんが本心を言ってくれた。
おそらく、ずっと隠してきたことだったんだ。
重荷を背負って、家の期待を背負って、
誰にも言えぬ苦しみをずっとその胸に、
救ってくれた彼女に対して、僕は黙って彼女を抱き締める。
それが僕にできることだと思ったから。
(あとがき)
本来深夜枠だからえちえちにするつもりが、書いてるうちにもっと丁寧に描きたくなったなぁでこんなに長くなってしまった。でも、読んで心に何かくるものがあったとしたら嬉しいです。
最後の笑顔はノベルゲーによくある
エンディング的な感じで取り入れました。
これは画像部分をギャルゲーとエロゲーの組分けのように全年齢版とR18版に分けなくちゃなぁ
全年齢版→R18ってことで
R18
https://www.chichi-pui.com/posts/7e9f160a-5153-4cac-b229-b296f2373f5b/
スマホファミリー /朝日は昇る
https://www.chichi-pui.com/posts/02c368c2-f560-4d4b-8efa-b395566835ed/
呪文
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