モッキンバード
「あー・・・うーん、ちょっとね。今日は遥ちゃんは?香澄一人?」
「ええ。今日は遥は休みよ。ま、とりあえずお座りくださいな。」
「そっかー。じゃ、お邪魔してっと。ふー。それはちょうど良かったかも・・・」
「・・・他のお客様ならもちろん私から気を利かせるけど、凪咲相手だから私からは聞かないわね。」
「あっちゃー、やっぱり香澄は私と似た者同士。お見通しか。ちょっと久しぶりにやらかしちゃってね。憧れの美人お姉さんとしては、可愛い遥ちゃんにはダサい所を見せたくなかったわけですよ。」
「妙に貴女、遥の前だとカッコつけたがるものね。ま、良いわ。とりあえず話聞くけど、ご注文宜しく。」
「じゃあ、キッツいカクテルで酔わせてくださいな。」
「分かりました。じゃあ、少々お待ちください」
・・・カクテル製作中・・・
「お待たせしました。モッキンバードです。」
「テキーラとグリーンミントのリキュール持ってったから、やっぱこれかー。確かに日中や食前は、これ合うよねぇ。度数は22-3度ぐらいだから、お酒強い人向けだけど。」
「テキーラの独特の癖を、爽快感あるグリーンミントと、酸味のライムジュースが和らげてくれるから飲み口は良いよね。シェークして思いっ切り冷やすから、夏場の一杯目・・・なんかにも私は好きだな。」
「そして、この緑色も綺麗だしねー。はー、確かに暑くなってきたから丁度良いわー。美味しい♪これ、どんな詳細だっけ?スマホスマホ・・・」
「あ・・・ちょっ・・・」
「んー・・・?カクテル言葉が・・・「似た者同士」・・・?」
「・・・何よ。」
「ぷっ・・・ごめんごめん、何だ、私の台詞引っ張ってきて、励まそうとしてくれたんじゃん。香澄は意地っ張りだなぁ。突き放すような言い方しちゃってさ。」
「・・・それも似た者同士でしょ?」
「はー、まあ確かにね。じゃなきゃ、子供の頃からもう15年以上?そんなにこんな仲良く保たないよね。」
「凪咲が落ち込んでるの、無い訳じゃないけど・・・遥の前でそれを見せたくない気持ちは分かるからね。」
「いやあ、お互いデキる美人お姉さん同士はツライですなぁ!似た者同士さん!」
「・・・一気に元気になってるじゃない。さっきまでの落ち込みはどうしたの。」
「もうどっか行っちゃった!ま、空元気な所も無い訳じゃないから、今日はじっくり飲みましょ♪」
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凪咲さん落ち込む、の回。
スーパーウーマンになりつつある凪咲さんですが、たまにはしおらしい所も見せたい・・・と思って作りましたが、速攻で立ち直りました(・・;)
ま、香澄さんあってのこのスーパーウーマンな所は見せられたかな?と思ったので、満足です(∩´∀`)∩
さてモッキンバードですが、二人の台詞にもあるように、テキーラの癖が緩和されるカクテルとなっております。
テキーラを美味しく飲む選択肢の一つして提示したいですね♪・・・ただし度数も高めなのでご注意を(-_-;)
モッキンバードは本当に居る鳥の名前で、アメリカやメキシコによく生息している鳥です。テキーラはメキシコが産地なので、鳥の名前が由来になっているカクテルなのはほぼ間違いないかと。ただ、別にこの鳥、緑の色合いはないんですがね(・・;)
シェークが必須なカクテルなので、これもほぼバーでないと飲めないカクテルですが、テキーラが苦手な方にこそお試しいただきたいカクテルですね!
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