一匹と一人と一本の小旅行
※ざっくり続き物で書いているストーリーの挿絵の感じで画像をつくってます。
前回からの話の続きなので、よろしければリンクからどうぞ。
話は飛ばしてたぷたぷおっぱい狐を見てくださるだけでも大丈夫です。
(前回:荷台で運ばれておっぱいが零れた枯葉様)
https://www.chichi-pui.com/posts/e964f491-d214-459f-ac3d-73196456982f/
廃神社で一匹、棲み続けている化け狐との話。
「しばらくここを空けるかも知れんからな」
廃神社から四半刻ほどの場所にある墓地。化け狐はその敷地全ての墓標へ向けるように祈っていた。
持ち去られたと思わしき、稲荷大神から賜った彼女の大切な刀を探しに行く。
私はただの人間だが彼女に一度、命を救われ、そしてまた私も彼女の命を救った。そういう縁だと思って、ここにいる。
彼女のことはほとんど何も知らないので、今、彼女が何に祈っているのだろうと思いながら私は横でぼんやり立っていた。
そこであまりにも呆けた表情をしていたのが気になったのか、ちらりと私をみて狐は口を開いた。
「同族、と言えるかは難しいが、短い間だけでも世話になった者達が眠っている。まあ、別に儂は墓守を任されているわけではないが」
先日、彼女はわざわざ神社から離れた墓地まで出向き、自らが重傷を負ってまで呪いの人形を追い払おうとした。
だから、何か所縁のある墓地なのだろう、とは感じていたが、ここに眠っているのかは狐か、或いは世話になった人間達のようだ。
祈りが終わったのか、立ち上がると私に荷をとってくるよう促す。
そうして彼女は、刀の行方の唯一の手がかりとなろう、あらかじめ捉えて箱に入れておいた呪い人形の片腕を取り出し、放り投げた。
ぼとり。
手のひらを上にして地面に落ちた。
「おう、明日は晴れか」
――こっちは裏じゃないですかね。雨ですよ。
「晴れじゃろ」
悪趣味な天気占いをしているうちに腕はくるりとひっくり返り、尺取り虫のごとく森の方へと動き出す。
明らかに何かを目指して進んでいく。目論見通りであればこいつは人形の本体を目指しているはずで、人形が刀を持ち去っている可能性が高い。
「さて、刀にたどり着ければ良いが」
一匹と一人と一本の小旅行が始まった。
彼女は枯葉と書いて『こよう』と自称している化け狐。
本名を知っているのは百年以上前に親交があった古狐達と稲荷大神様だけです。
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私の中ではこの狐の話を一番メインで書きたくていろいろ画像生成もやっているのですが、他の企画とかキャラクターも楽しくてあちこち手を出したせいで全然進まないですなあ。。
まあ、初見の方も文章読んでも読まなくてもなので適当にご覧くださいまし。
こちらの化け狐のシリーズは #廃神社のはぐれ狐 タグで纏めています。
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呪文
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