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リモコン大好き少女 (街と水たまり、少女68)

使用したAI Stable Diffusion
下校中のチカちゃんとススムくんの他愛もない会話。

チカ「ねえススムくん。無人島になにか一つ持っていけるとしたら、何にする?」
ススム「よくある思考実験だねー。僕ならインマルサットのIsatPhone 2を持っていくかな」
チカ「なにそれ?」
ススム「携帯式の衛星電話だよ。これなら世界中(極地除く)で電話できて、位置情報もわかるから、すぐに救助を呼べるんだ」
チカ「なんかずるいよススムくん、あ、じゃあ無人島は北極でした! 極地なので衛生は使えませーん!」
ススム「北極の無人島? デヴォン島かな? それならイリジウムの衛星電話を持っていくよ。イリジウムは極地含む世界全体をカバーしているからね」
チカ「夢がないよススムくん…。(でもどんなピンチでも知恵で切り抜けてくれそうなススムくん、好き…。UFOとか来ても、なんとかしてくれそう…)」
ススム「そういうチカちゃんは、何を持っていくの?」

やっと本題。

チカ「私? 私はねぇ、リモコン持ってくかな?」
ススム「いまも手に持ってるよね。気にはなってたけど、聞いたらダメなやつかと思ってたよ」
チカ「なんでよお、何でも聞いてよお。私ね、リモコン持ってると安心するんだ。子供のころね、エアコンのリモコンがどこかいっちゃって、その日はすごく寒くて、なんでリモコンないとエアコンつけられないの!? って怒ってもどうしようもなくて、気を紛らわせようとテレビをつけようとしたら、そのリモコンもなかったの」
ススム「散々だね。確かにリモコンなしで動作しない家電、増えたかも」
チカ「その日からリモコンで困らないよう、パパにおねだりして、学習リモコン買ってもらったんだ。これさえあれば家の家電は全部操作できるし、元々のリモコンを予備にできるから、なくしたときも安心だよね」
ススム「とてもいい対策だと思うけど、屋外に持ち歩くのはどうかな? なんというか、見慣れたものを見慣れない場所で見る不安、っていうのかな…」
チカ「でもパパにこれ買ってもらうとき言われたの。おまえはすぐに物を無くすから、肌見放さず持ち歩きなさい、って」
ススム「お父さんは、家の中の話しをしてたんじゃないかな…」
チカ「リモコンってね、リモコンだけじゃ何の役にも立たないでしょ? 必ず相手がいるよね」
ススム「そうだね」
チカ「私もね、リモコンみたく、ずっとペアでいられる相手を見つけたいんだ。……ススムくん、例えばなんだけどね、ススムくんと私が、家電とリモコンのような関係になったら、どう思うかな?」
ススム「…………」(たぶん告白されてる感じするけど! 嬉しさより怖さが先に来るっ! ここまでの会話からすると、リモコン側はチカちゃんで、しかも学習リモコンで複数の家電を操作可能だ。これは僕を操作したい、二股もかけるという彼女の潜在意識なんじゃないかと感じてしまう自分がいる。考えすぎだ、チカちゃんはもっと単純な子だ、だけど! だけど!)
チカ「へへっ、私のリモコンのBボタンに、ススムくんを登録! なーんちゃって~」

サイコパスなチカちゃんでした。
二人が付き合うにはまだ時間がかかりそうですね。

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