山開き(7月1日 年中行事)
日本の山は山岳信仰の盛んな所が多く、これらの山では昔は入峰修行(にゅうぶしゅぎょう)をする山伏(やまぶし)や僧たちのみの世界で一般の人は立ち入ることのできない聖なる所とされた。無理に入れば天狗(てんぐ)に襲われるともいわれた。
しかし、江戸時代の中期以降には各地に山岳信仰の講が結成され、山頂に祀(まつ)られている神を拝むための講中登山(こうちゅうとざん)が行われるようになった。富士講(ふじこう)や扶桑教(ふそうきょう)、実行教、丸山教などがこれにあたる。
そのため、日数を決めて山を世間一般の人・俗人(ぞくじん)に開放した。これが「山開き」であり、その初日に信徒たちは山に登れることを祝った。なお、最終日は「山仕舞い(やまじまい)」と呼ばれ、山はまた僧侶たちのみの世界となった。
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