ウェスティリア国史LⅡ remake

2024/02/11

使用したAI Dalle

「最終決戦」
幾数千の剣撃も。
幾数万の魔法攻撃も。
幾数億の投擲攻撃も。
最終形態になった魔皇には効果が無かった。

時が経つにつれ増えていく戦死者に、サラトバ連合軍の精鋭達も心が折れ絶望が拡がっていく。

そんな絶望の中でクリムと名乗る赤髪の少女が叫ぶ

「諦めるな!」と。

カミラと名乗る少女が鼓舞をする

「千の攻撃が効かなければ万の攻撃を!万の攻撃が効かなければ億の攻撃を!」。

ベアトリスと名乗る少女が叫ぶ

「億の攻撃が効かなければ兆の攻撃を!」

ノヴァと名乗る少女が鼓舞をする

「死なない化物なんていない」

サラトバ連合軍の精鋭達は召喚者と呼ばれる者達の鼓舞を糧にして折れた心に活を入れ、心の底の恐怖を勇気で抱み反撃を開始する。
長きの攻防の末……その時が訪れる。
サラトバ連合軍の同時攻撃の末に魔皇の動きが鈍る……そしてその好機を見逃す勇者や召喚者達では無く聖剣や魔剣を同時に突き立てる。

そして最後は勇者「マッシモ•シベット」の一撃が魔皇の心の臓を穿いた。
その瞬間、魔皇は「グオォォォ!!!!!」と天を貫く程の絶叫を叫んだ後に眩い光と共に爆散し消滅した。

サラトバ連合軍は国や種族や怨讐を越えてサラトバを救った安堵感と共に勝鬨の声をあげた。サラトバ大陸の民達は生き残った喜びと愛しき人を失った悲しみを共有した。

結果

戦力
ウェスティリア:70万人
エルフェアル:35万人
レスランド:80万人
グランゼン:62万人

戦死者
ウェスティリア:42万人(提督•国防大臣•勇者マッシモ•シベット含む)
エルフェアル:24万人
レスランド:33万人
グランゼン:22万人

民間人犠牲者
ウェスティリア:25万人
エルフェアル:7万6千人
レスランド:42万人
グランゼン:15万人

これは余談ではあるのだが……後世の歴史家は「勝利に貢献したクリムを含む召喚者達は魔皇が消滅すると同時に消えた。その為、消滅に巻き込まれ亡くなったのでは？」と記している。
又、ウェスティリア暦1690年に民俗学者「ジョヴァンニ•ダレバ」が各地に残る伝承や書物を研究し、ウェスティリア王立大学にて「同時攻撃に参加したサラトバ連合軍の勇者や軍人達はクリムを含む召喚者は巻き込まれて亡くなったとは感じなかったそうだ。中には「頑張って」との声を聞いたと証言する者もいる……この事から何らかの現象で別の時空へ飛ばされたか、元の世界に帰れたのでは」と研究発表を行っている。