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握手会 (ハルちゃん③)

使用したAI Stable Diffusion
ある握手会のこと。
ハルちゃんの前にはいつものごとく、握手を求めるファンで長蛇の列。
ハルちゃんは一人一人に丁寧に応対している。一人に時間をかげ過ぎるので、マネージャーさんが無理やり時間を切って、列を動かしている。
順番が巡って、次は一人のオドオドした青年の番だった。
「あ、あの、いつも応援してます……がんばってください……」
少しどもりながら、青年はハルちゃんの手を握った。
「あ~、◯◯さん久しぶり! 春フェス以来だね! これで握手会来てくれたの、3回目だよね!」
「え? ぼ、ぼく1回目のときは恥ずかしくて、マスクで顔隠してたのに。それに2年前なのに、覚えてるの……?」
「もちろんだよ! あのときハルが好きな、白くまのキーホルダーくれたよね。いまも大切に部屋に飾ってあるよ、きゅんきゅん!」
「そ、そうなんだ、うれしいな…」
と、そこでマネージャーさんが青年の肩を押しながら、「はぁい、つぎのかた~」とタイムマネジメントに余念がない。

青年にとって、この握手会はかけがえのない思い出になっただろう。だが、これはこの青年に限った話しではないのだ。ハルちゃんは、握手会に来た人を顔も名前もエピソードも、ぜんぶ覚えている。

完全記憶能力。ハルちゃんがヤバドルたる所以のひとつ。

呪文

入力なし

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