狂乱姫の勇者洗礼
強大な力を持つ魔族に対して、人間は、神の御使いたる天使から力を授かったという勇者が、それを討ち滅ぼす使命を負った。
強大な魔族が次々と魔界で生まれ、地上に押し寄せるのと同じく、勇者もまた、国々のあちこちで生まれ、育ち、見いだされ、討伐隊に編成され、魔界へと送り込まれていた。
勇者の卵として力が発現した者は、各国に存在する魔界対抗の旗手たる王族たちの手により聖別され、御使いの力を賜る習わしとなっていた。
そんな戦乱が幾百年と続いた、あるとき。
天の気まぐれか、あるいは魔族の姦計か。
そこに密かに、静かに、狂う姫があった。
この姫は、なぜか魔族を友愛すべき存在と信じ、戦を止め愛し合うべき、とした。
「平和主義」だと、自らの教義を、語った。
+ + + + +
勇者を聖別する洗礼式。儀式の中核たる秘技は、姫と勇者、二人だけで行うしきたりであった。
「あ…う…あぁ…!」
勇者、いや勇者の卵である少女のくぐもったうめき声が、御堂に響く。
「姫様…これは一体…?」
「秘技よ。…父様や母様のそれと違う、私だけの秘技だけどね」
少女がもし、真に勇者として覚醒していたなら、姫の目の奥に異常な輝きが宿っていることに気がついたかもしれない。
しかし彼女はまだ勇者としては未完成で、あどけなく、幼かった。
「ん…あ…何か…頭に…入って…くる…!」
「私が、天の使いの力よりも、もっと素敵な力を…あげるわ…」
少女の頭に手をかざして、魔力を流し込みながら、姫はささやいた。
「もう…魔族を殺さなくていいの…戦わなくていいの…戦いはいやでしょう?…」
「うぅ…魔族は…殺さない…うう…戦わなくて…いい…戦うの…いや…」
少女の目が次第に虚ろになり、姫の言葉を繰り返していく。
「魔族と愛し合って…平和を大地にもたらすのよ…」
「魔族と愛し合って…平和…?…を…大地にもたらします…」
ピンク色の光が、少女の頭の中にいっぱいに広がっていく。
「あなたは、わたしのものになりなさい」
「わたしは…あなたの…もの……に……なり…ます…」
姫はうっすらと笑みを浮かべた。
「そうよ…あなたの力は…『平和』を邪魔するものが現れたときに…振るいなさい…」
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DallE3、スゴいですね。センシティブなものは作れませんが、そうでないものはいろいろ、文脈を組んで絵を出してくれます。
今回はDallE3で生成(1:1)→Stable Diffusionに持ち込み→Outpaintingsで上部を補間→ControlNet Openposeに設定→t2i(Regional Prompter)→i2i
で仕上げました。
狂乱姫シリーズはR-15やR-18にも入れてあるので、気に入った人はぜひ見ていってね~
呪文
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イラストの呪文(プロンプト)
イラストの呪文(ネガティブプロンプト)
- Steps 40
- Scale 11
- Seed 2686727903
- Sampler DPM++ 2M Karras
- Strength
- Noise
- Steps 40
- Scale 11
- Seed 2686727903
- Sampler DPM++ 2M Karras