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「すごい! 空が近いですね!」

 星空を見たいという蒼を、俺の触手に乗せてやり、空に近づけてやった。

 最初は「重いからいいですよー」と、遠慮していたが、今はそんなことを気にせずにはしゃいでいる。

 楽しそうに笑うお前の方が輝いていて、眩しくて、見ていたいのに見ていたくない、そんな気持ちになった。

 だから、いつものように、わざとらしく真剣味を帯びて、

「お前の方がきれいだ」

 そう言うと、

「シキさんはすぐそういうこと言うんですから……」

 と、照れたように拗ねたような、でも、嬉しそうに頬を染めた。

 ああ……、やっぱり前言撤回しよう。

 ずっと見ていたい、お前を。

 そして、あの頃の俺に伝えたい。

 世界に、俺自身に絶望しても、諦めるな。

 お前は、運命の番を、見つけられると。


♡ ✧*。♡ ✧*。


 星空デート、シキ視点でした。

 もうね、触手男にとっては、彼女の全てがキラキラしているみたいです(*´꒳`*)

 ちなみに、彼の言う『あの頃』はこちら↓
https://www.chichi-pui.com/posts/c6244793-c80c-47ab-89b9-5dd08940e648/

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