秋晴れ -Autumn Sunny- (再投稿版)
そんな謳い文句をニュースで知り、
あたしはこの世界... は言い過ぎにしろ
この国での秋の風景を間近で見たくなった。
夏の海や花火大会の時みたいに、
また アヤナギ荘の皆で見に行きたかったけど、
どうやら今回はそうもいかない様子...。
理由はよく分からないけれど、
各々やることがあって 手が離せないようだった。
でも流石に一人で見に行くのも気が引けたので、
今回ばかりは諦めるか迷い 一人で悶々としていた。
そんな時に 大きなあくびをしているクロキを見かけ、
「暇ならあたしに付き合ってくれませんか?」
と思わず誘ってしまい。
そのまま流れで二人だけで ここに来てしまった。
目的地の高地では 紅葉がかなり進んでおり、
ちょうど見頃を迎え あたし達は
ベストなタイミングで見に来れた。
秋晴れの澄んだ空気に 枯れ葉のからからとした音...。
自然と力が抜け 気が休まるような景色を眺め、
少し罪悪感を抱きつつも あたしは来て良かったと思った。
荘の皆には 帰りにお土産でも買っていこう。
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