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執事「取引内容は、幻刃、そしてヤマネ様と呼ばれているアンタの安全の確保だ」
執事がヤマネと呼んだこの九尾の妖かし...
それはかつてからの幻刃の相棒の使い魔、管狐のヤマネということが判明した。
ヤマネ「いかにも...ワシは13年前、幻刃を主として引き継がれし九尾の管狐、ヤマネじゃ」
幻刃の相棒だった管狐のヤマネ。実は九尾の実力を持つ大妖怪だった
https://www.chichi-pui.com/posts/eec7992d-c58f-4cab-850d-0bf6d557af55/

執事「幻刃の不調の原因は、成長にマナ...この国では霊力気と呼んだか?ともあれ消費する霊力が増える一方、体内の生成が追いつかず、徐々に枯渇し不調に陥ったと考えている」

ヤマネ「左様じゃ♪存外賢しいな♪お主♪」
執事「普段から魑魅魍魎を糧に、バレない程度に呼び、喰らっていたが追いついていなかったんだろうが」
頭を掻く執事。
執事「要領が悪すぎる!月美なり、ここの宮司に即談判でケリは付いただろうし、近年太宰府を巻き込む大騒動にはならんだろうが?」
ヤマネ「じゃが幻刃が存外頑固でなぁ?援助を嫌い、自分でなんとか努力をと、誇示しよる。わしも幻刃を失いとうなかった。此度は逝く直前まで摩耗しておったので焦ったわえ」
呆れる...だが、どうにかしたかっただろう。
幻刃の真剣さと頑固さは、毒を受けている間延々聞いたので否応にも納得できた。
執事「話を戻そう。具体的に僕が提供するのは、月1度の満月の夜に、ポーションに溜め込んだ、僕の霊力を提供する」

ヤマネ「承知した。我はなんぞすればよかろうか?」
執事「これまで通り、幻刃と共にいて欲しい。アンタが一緒のほうが、幻刃は戦える」
ヤマネ「こちらにしか利はないが?」
執事「かまわん。幻刃を失うに比べたら、こちらとしても利が溢れかえる」

ヤマネ「相わかった、お前さん。毎月楽しみにしておこうぞ♡」
執事「このやり取りは幻刃にはくれぐれも...」

ヤマネ「心得ておる。存外、幻刃は皆から大事にされており安心した」
執事「欠かせない存在だ。この土地にとってもな」
土地神に彼女を信望している民達...それに葵や椿咲達にとってもかけがえのない存在だ。
ヤマネ「よしなに♡お前さん♪」

すっと幻刃の雰囲気が変わる...憑依が解けたようだ。
そのまま寝る幻刃を布団に横たわせる。
枕と布団を幻刃に使わせて、執事は部屋の椅子で仮眠をとることにした。
執事(上位者でも寝首を刈らねば...それほど追い詰められていたか...幻刃の身で犠牲者が出る前で良かった...)
解毒に体力を消耗したうえ、安堵から睡魔がついてくる。
偶然にもギリギリのところで惨事を防いだ執事は脅威無きことを確認後眠りにつく。

尚、魔王女様から預かった連絡用の携帯端末には1000を超える通知が届いている。

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