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エクスプローラー・イン・ニューナゴヤ #3

使用したAI Stable Diffusion XL
前回: https://www.chichi-pui.com/posts/cbc52c1e-1c76-410c-9bda-b9852c2b8ceb/


『ここはいつ来ても圧倒されるしすごく賑やか。まさにニューナゴヤの顔って感じのエリア』

ノートには、そんな注釈がつけられていたスカイペネトレイターエリアも、今や巨大な廃墟群と化していた。
かつては威容を誇っていたであろう高層ビル群も朽ち果て、中には倒壊しているものすらあった。
いくつかのビルの中にはかつての名残を感じさせるものが残されてこそいたが……それらも技術狙いのエンジニアや私兵集団、あるいは単なる流れ者たちに略奪されたであろう形跡と共に多くが失われていた。
そんな廃ビル街を進む彼女の目に、ある物体が飛び込んできた。


ひときわ大きな高層ビル、その只中に新品同様の車が安置されていたのだ。
終末事変から数十年経過しているにも関わらず、劣化の類は一切見えず、眩いほどの光沢を放つボディは得も言われぬ高級感を漂わせていた。
ノートではこの地点は高級車展示場と記されており、さらにはこんなコメントも書き記してあった。

『ここに展示してある車はいつもピカピカ。きっとすごく高いんだろうな』

全てが朽ち果てたこの廃墟の中で、この車だけが黄金時代の時の姿のまま取り残されていた。まるで時間も、そして世界に起きた様々な悲劇すら知らずに、長い年月を経た今でもただ只管に『憧れの高級車』であり続けているかのようにすら見えた。
どうしてこの車だけが綺麗なのか、疑問に思った少女はその車に歩み寄り、手を伸ばそうとする。
……その時である!! 制止する声が廃ビルの中に響き渡り、少女は驚きながらも声のする方角に目を向ける。
そこには……一体の少女型シンカロンが、侵入者を咎める感情を露わにした目つきで立っていたのだった。


次回: https://www.chichi-pui.com/posts/b02bafad-46cb-4ba0-8e85-41fec2ef3023/

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