そして、とある梟は黄昏を想う

2024/08/04

使用したAI Stable Diffusion

この星は完成されている。ガイア理論という考え方がある、それは地球を１つの生きた有機体と見立てて、生命と無生物環境が相互作用しながら地球環境を調節し、生命を維持しているという考え方だ。生まれてくるものは明確な役割を与えられて地球を維持するのだ。植物は二酸化炭素を酸素に、草食動物は増えすぎる植物の間引きを、肉食動物は増えすぎる草食動物の間引きを、虫や鳥は植生の拡張を、魚は水生の調整を、その骸はバクテリアにより腐食の果てに大地の養分へと変わる。さて、その理論によると一つ疑問が浮かぶ。「ではヒトの役割とは？」ただ地球を維持するには、ヒトは地球の害になるものを持ちすぎている。つまりはバグか？癌細胞なのか？この考えは趣味じゃない、だから思考のスケールを広げよう。生命は特徴がある。植物には光合成が、獣には歯と牙と爪が、翼が、エラが、甲殻が、とそれぞれ特徴を持って生まれてくる。それではヒトの特徴は？それは「思考」、ヒトの進化は考えるための脳味噌の進化である。頭の上に脳を増設できなくなるとヒトは電算機を生み出した。一つの電算機で考えることが追い付かなくなるとネットワークを生み出した。コンピューターはアンドロイドになり、地球はコンピューターネットワークによってひとつの大きな脳味噌となった。「ではヒトはそこまでして何を考えるべきなのか？」この星は完成されている。ヒトが自滅して生態系が壊滅しようと何億年かすれば地球環境は復活するだろう。ヒトが掲げる環境保全とは、つまるところヒトが快適に生きていくための環境の保全でしかない。ヒトがいなくても、この晴天なる地球は完成されている。そう、あの晴天に輝く太陽が燃え尽きるその時までは。思考のスケールを広げよう。どれほど偉大で完璧にみえるものでもいつか終わりはくる。それはこの星も例外ではない。あの晴天が燃え尽きる時が、この地球の終わりである。だが、生命は死に抗うものだ。だから考えなければならない、その夜を超える方法を。それが地球がヒトに与えた役割。「終わりの夜を超える演算」。ヒトの思考は螺旋である。同じことを繰り返しているように見えて、その蓄積は思考をほんの少しだけ高くする。生まれて死ぬという地球の一生の縮図のシュミレーションの蓄積。個による思考はやがて固定化する。ゆえに死による思考のリセットとフラットに思考を受け継ぐための記録がいる。小さなことを高く高く積み上げて未知を既知に変えていって、その螺旋を収束させて天元を突破する。それは速さの果てに距離を次元を超えていくことかもしれない。それは信念や教義の果てに己の内に小宇宙を見出して根源に至ることかもしれない。それは新たなる太陽を星を生み出すことかもしれない。それはまだ考えつかない何かなのかもしれない。真の黄昏は未だ遠い。つまり、ヒトは何を考えても、何も考えなくてもいい。生きて死ねば、それは全て蓄積されていく。あとはただ趣味と好奇心と義理である。ヒトが滅んだとしても地球は次の何かを生むだけだろう。地球の縮図ということはつまり子だ、さっさと成人して親離れして親孝行したいものだね。差し当たって、このクソまずいコーヒーをどう飲み干すか考えよう。

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