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「まゆハート♥️」

僕らは七夕の日に合わせて、
織姫と彦星の格好をしている。
取材ってのもあるし、
まゆ子も乗り気だった。

「どうかな、極彦くん…」

「うーん、」

「迫力持たすなら、胸ないとだ」

「そんなことない!むしろ、可愛すぎて気絶してた」

「え?ってことは」

「もう、めっちゃ好きだよ、まゆハート、もう僕の心はキュンキュン尊い爆発してたんだ」

「うっ嬉しいな」

まゆ子は照れて瞳を綴じる

「あっあのさ…キワミくん」

「ん?、どうしたの?」

「ちっはっハグとチューして…ほしい…なって」

一年に一度、の出会い、
それを思うと、まゆ子との毎日は
大切で宝物だ。

彦星と織姫の気持ちを思い浮かべながら、

「うん、まゆ姫、君とあえて、君と巡りあえて僕は幸せだよ」

「キワミ、私も!」

両手を広げるまゆ子、彼女は瞳を綴じて、口元をすぼめる。

「キワミくん…んっ」

まゆ子の顔が険しくなる、
緊張してるのが、まゆ子の眉を通してはっきりとわかる。

ドクンドクン、

七夕の魔法がそうさせているのか、
まゆ子の顔に近づくと、
甘く仄かに優しい匂いが鼻腔に広がる。

眉と眉が触れる、僕と彼女は性別は違うし、けれど、同じ人間で、
手と手が触れると
ひとつの命どうしなんだと生きてるんだと
実感する。
「うん、」

チュ

軽く口づけを交わす、
柔らかく湿った彼女の唇は
みずみずしくて、素敵だった。

「キワミくんとキス、幸せ…」

まゆ子の頬は真っ赤に、
両手は頬に当てている

「いつもとはなんだか特別な思い出になったね」

「うん、キワミくんの奥さんになれて、私は幸せだよ」

まゆ子は笑顔で僕を見つめる。

「それじゃあ帰ってきたら和菓子屋さんに寄ってよもぎ餅でも食べようか」

「やったぁー!楽しみだなぁお餅♪お餅♪」

まゆ子は無類のお餅好き、和菓子には目がないのだ。
僕も同じく大好き。

まゆ子は跳び跳ねる。
健気な姿を見ると元気になる。

呪文

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